コラム
» 2009年12月11日 19時30分 公開

杉山淳一の +R Style:第21鉄 デジタルな汽車旅はいかが? 「A列車で行こう9」でお好みに (3/6)

[杉山淳一,Business Media 誠]

 各列車の最大編成長は10両まで対応する。ここが本作の改善点のひとつ。前作までは7両までだった。7両でも私鉄特急のほとんどを再現できたが、10両化によって、大都市圏の大手私鉄やJRの通勤電車区間の編成が再現できる。つまり、A列車でついに日本の都会がリアルに再現できることになる。

 駅はホーム1面、線路1線(1面1線)の田舎駅から4面7線まで対応する。背中合わせに並べると7面14線を再現できる。前作まではひと駅最大3面5線、2つ合わせて5面10線までだった。7面14線というと、東京駅の高架ホームと同じ規模になる。ホームも10両編成対応だから、立派な拠点駅を造れるだろう。ホームの設置パターンも増えているようで、都市近郊私鉄で見かける2面4線タイプの急行停車駅や、行き止まり式のホームを持つ「始発駅」が造れるようになった。これはリアルな鉄道風景にこだわるプレイヤーには朗報だ。

 実は、ゲーム性ではかなり優れているA列車シリーズも、鉄道ファンにとっては寂しい思いをしていた部分もあった。前述の2面4線駅など普遍的に見られる駅が造れなかったり、複線の線路間隔が離れすぎたりと、リアリティの部分で大小の不満がくすぶっていた。それが今回はほぼ改善されている。線路は滑らかに曲がり、いままで1種類だけだったカーブの半径やポイントの角度が、それぞれ10種類に増えている。複々線や三複線がきれいに並び、急カーブの前後では緩和曲線も入れられるようだ。これで10両編成の長い列車が、リアルに、きれいに曲がってくれるようになるだろう。勾配に関しては前作よりも緩やかになった。それでもまだ急勾配のように見えなくもないけれど、限られたスペースで立体交差をいくつも作るためであれば、ここは許容範囲といえそうだ。

鉄道以外にも、トラック、バス、旅客船、貨物船などが登場する(左)、従来はマス目に置いていた建物の配置。今作から自然な向きになった(右)

風景は朝昼晩、四季によって変わる(左)、ソーラー発電施設のそばを行く寝台特急カシオペア(右)

 鉄道以外の要素として、バス、トラックなども運行できる。「A列車で行こう5」以来の復活要素だ。実際にほとんどの鉄道会社はバス路線も運営しており、鉄道の風景として駅前のバスターミナルも欠かせないから、ここもリアリティ向上に貢献する。ちなみにトラックは貨物列車と連携して資材を運搬する。「A列車で行こう」では、人口の増加に合わせて、資材も供給しないと建物が建たない。旅客と貨物の両面の輸送計画が必要になってくる。限られた線路施設で、貨物列車と旅客列車をどのように運用するか。そんな悩みもまた楽しい。

 大手私鉄ではデパートや遊園地などの子会社も持っている。これらは鉄道の誘客施設としての役割を持っている。それはA列車で行こうでも同様で、商業施設やレジャー施設を子会社として建設できる。住宅も建設可能。東急が展開した多摩田園都市の再現も可能だし、阪急宝塚風のレジャーランドも造れる。西武ドーム風のスタジアムだってアリだ。

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