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» 2011年12月09日 11時00分 UPDATE

“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー:初のWiMAXハイパワー対応ホームルータ──「URoad-Home」で“ギリギリ圏外”は改善するか (1/2)

月々のネット接続費を節約したい。それなら「WiMAX 1本」にしてしまってはいかがだろう。“ギリギリ圏外”が改善される可能性があるというWiMAXホームルータの新モデル「URoad-Home」を試した。

[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]

自宅もWiMAX──“WiMAXハイパワー”対応の据え置きタイプ

photo 初の“WiMAXハイパワー”対応WiMAXホームルータ「URoad-Home」。参考価格は2800円から(UQ WiMAXオンラインショップ/UQ Flat年間パスポート同時契約の場合 2011年12月現在)

 「外も家もWiMAX」。固定インターネット回線の代わりに、WiMAXやXiなど高速な新世代モバイルデータ通信サービスを自宅でも活用する例が増えている。定額料金制で、自宅でも普通に使えると納得できる使い勝手なら、これ1つでいいじゃないか──というわけだ。

 シンセイコーポレーション「URoad-Home」は、このような層に訴求できそうなWiMAXルータ“WiMAX Speed Wi-Fi”の新モデルだ。据え置きスタイルの屋内専用モデルとして、下り最大40Mbpsで通信量制限のないWiMAXによる高速インターネット環境を“面倒な工事なしに導入”できる点を特徴とする。

 さらにURoad-Homeは、国内WiMAX機器で初となる「WiMAXハイパワー」対応モデルでもある。WiMAX機器は2011年4月の国内無線設備規則(技術基準適合証明)の改正で、WiMAX電波の送信能力とアンテナ利得(WiMAX電波の入出力に加えられるアンテナの増幅能力)の向上が可能となった。このWiMAXハイパワー仕様により、従来機器では「ギリギリ圏外の場所が接続可能」に、さらに「弱電界エリアのスループット性能も向上」する効果が得られるようになるという。


photophoto これまでのWiMAX機器より、送信出力とアンテナ利得を向上できるようになった「WiMAXハイパワー」対応モデル。結果として、対応モデルにおいてWiMAX接続可能なエリアが若干拡大する効果を生む

 改めて本機の主な仕様を確認しよう。WAN側にWiMAX通信機能、LAN側にIEEE802.11b/g/n準拠の無線LANと100BASE-TX準拠の有線LAN×2を内蔵する、いわゆる無線LANルータだ。バッテリーを内蔵するポータブル型とは異なり、据え置き型として家庭用AC電源のみで動作する。

 本体サイズは152(幅)×126(高さ)×70(厚さ)ミリ、重量は220グラム(スタンド込み)。ポータブル型のWiMAXルータより大柄だが、よくある個人向けブロードバンドルータよりはほどよく小型で、スタンドを底面から裏面へ付け替えることで壁掛け設置も行える。

photophoto 前面に動作、電波状態を示すインジケータを備える。「w」のアイコンがWiMAX電波強度を示す。グリーン点灯:強電界、オレンジ点灯:中電界、レッド点灯:弱電界、レッド点滅:WiMAXエリア圏外となる。上り最大15.4Mbpsに向上させるアップリンク64QAMには2011年12月現在(まだ)非対応だが、ファームウェアのアップデートでぜひ対応してもらいたい
photophoto 背面にWPSボタン、無線LANオン/オフスイッチ、100BASE-TX準拠の有線LANポート×2、DC入力(Micro USB)を備える(写真=左)。このようなスタイルで壁掛け設置も可能だ(写真=右)

 無線LANは2.4GHz帯のIEEE802.11b/g/nをサポートし、最大10台の無線LAN機器を同時に接続できる(SSID1つあたり最大5台。有線LAN×2を合わせて最大12台)。無線LANセキュリティは64/128ビットWEP、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES)で、別途SSIDステルスやMACアドレスフィルタリング、簡単無線LAN設定機能のWPSなど、基本的なものは当然普通に備える。

 このほか、2つのSSID(無線LANアクセスポイント名)を使い分けられるマルチSSIDもサポートし、古いPCや家庭用ゲーム機はWEPで、PCは高セキュリティのWPA2-PSKでなどと分類する使い方も可能だ。100BASE-TX準拠の有線LANポートも2基搭載し、無線LAN機能を備えないデスクトップPC、あるいは家庭用テレビやレコーダーなどのネットワーク対応AV機器も活用できる。

photophoto ACアダプタはMicro USB端子で5ボルト/2A出力。USBポータブルバッテリーも仕様に応じて使える可能性はあるが、5ボルト/1A出力の三洋電機「KBC-L2B」ではとりあえず起動できなかった。残念(写真=左) 本機にPCを2台有線LANで接続し、一方の共有フォルダを他方のPCにネットワークドライブとしてマウントして計測したCrystalDiskMark 3.0の参考値(画像=右)。共有フォルダをSSD RAID 0のVAIO Z(VPCZ21)にし、無線LAN機器は接続していない状態だが、シーケンシャルリードで約60Mbps/同ライトで約90Mbpsとなれば上々か

 ルータ機能には、DHCP範囲や静的ルーティング設定のほか、ファイアウォール系、DMZやポートフォワード設定、ポートフィルタ設定、ダイナミックDNSなど、小規模な自宅サーバ用途に活用できる設定も存在する。ダイナミックDNSは「dyndns.org」のみのサポートとなるのは少し残念。他社のサービスも任意に利用できればより好ましかった。


photophotophoto Web設定ツールは「http://192.168.100.254/」よりアクセスする。同時に計10台(1つのSSIDあたり5台)の無線LAN機器を接続可能。SSID別にセキュリティ設定を変更し、11gのゲーム機用と11nのPC用、あるいは家族用と自分用などと使い分けるのもいいだろう
photophotophoto 小規模な自宅サーバ用途なら対応できそうな項目──PPTP対応のVPNパススルー通信、および(dyndns.orgのみ対応の)ダイナミックDNS設定などもある

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