スマホ操作で簡単アクロバット! Parrot「ミニドローン」の衝撃(1/2 ページ)

» 2014年07月10日 19時50分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 iPhoneで4ローターのR/Cヘリコプターを操作し、画面に送られてくるコックピット映像上でARシューティングを楽める――全国の新しいモノ好きの物欲をおおいに刺激した「AR Drone」の登場から4年。開発元である仏Parrotは、“次の一手”となるエントリーモデル「mini Drone」(ミニドローン)を送り出した。

「mini Drone」(ミニドローン)の「Rolling Spider」(ローリングスパイダー)と「Jumping Sumo」(ジャンピングスモウ)

 発表会のために来日した仏Parrotのクリス・ロバーツ氏は、「パロットでは、常に夢を見ることを大切にしている。できるだけ多くのイノベーションを組み込み、“マジック”を見せる」と話す。4年前のAR Droneでは、R/Cヘリの操縦などしたことのない人でも安定してホバリングさせることができ、たとえ風を受けてもその場にとどまろうとする姿が見る人に衝撃を与えた。

ParrotのJPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ氏

 それもそのはず、AR Droneは加速度センサーやジャイロセンサー、カメラからの情報などを元に姿勢を制御する機構などを備えた“ハイテクの塊”だった。最近では同様のオートパイロット機能を備えたヘリコプターなどの玩具も多く存在するが、当時はまるで“マジック”のように見えた。そしてロバーツ氏は、今回のmini Droneにも「ハイテクのマジックが詰まっている」という。

 「Parrotは、850人の社員のうち半数が研究開発に携わっている。mini DroneはAR Drones 2.0のセンサー技術を継承し、より小型化した三軸ジャイロ、三軸加速度計、垂直カメラなどを備えた」(同氏)。

「Rolling Spider」

 「Rolling Spider」(ローリングスパイダー)は、4つのローターを備えた小型の飛行型ドローンだ。ポリアミド樹脂の本体は重量わずか55グラム。軽量さを生かした俊敏性が特徴で、安定した動作を維持しながら高速飛行や素早い宙返りが可能だ。

ローリングスパイダー

 3軸加速度計と3軸ジャイロスコープがドローンの動きや傾きを測定・分析。垂直カメラの捉える地面の画像を16ミリ秒ごとに1つ前のものと比較し、移動速度を決定しているという。最高高度は20メートルで、高度4メートルまでは超音波で地面と自身の位置を把握する。それ以上になると圧力センサーで高度を測る仕組みだ。内蔵の550mAhリチウムポリマーで約8分間の飛行が可能だという。

バッテリーは「Jumping Sumo」と共通だ

 操作には、専用アプリ「FreeFlight 3」(iOS/Android用。10月にはWIndows Mobile 8.1対応を予定)を使用する。これを導入したスマートフォンやタブレットでは、「離陸」ボタンをタップするだけでモーターが起動し、離陸してホバリングを開始、“指示待ち状態”になる。

専用アプリ「FreeFlight 3」

 また本体を空中に投げるだけで、センサーが感知して自動的にモーターを起動、地面に落ちる前にホバリング状態になるといったユニークな機能もある。“指示待ち状態”からは、スマホを左右に傾けるとRolling Spiderも同じように動く。さらに画面を上から下にスワイプするだけでローリングスパイダーは180度回転。もちろん「着陸」もタップするだけだ。


 さらにユニークなのは、本体上部に取り付けられる大型のホイールだ。これを装着すると、天井や壁を駆け上がることができる。またホイール着けた状態でも飛べるので、屋内ではさらに安全性高くなるという。


 本体のカメラで撮影する映像は60フレームで滑らか。スマホの画面をタップすれば、スナップショットを撮影し、本体内蔵の1Gバイトフラッシュメモリに記録することもできる。PCとmicro-USBケーブルで接続すれば、転送可能だ。

 「Rolling Spider」は8月に発売予定。色は白、赤、青の3色で、価格は各1万2800円(税込)。

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