アキバでPCゲーマー御用達のパーツショップといえばパソコンSHOPアークだ。以前、「PCゲーマーのためのパーツ選び」と題して、同ショップの“達人”スタッフに、ゲーミングPCを自作するためのポイントを聞いたが、今回は少し切り口を変え、自作する時間を取れない読者のために、ゲーミングノートPCをオススメしてもらった。
「ボーナスでゲーミングノートPCを買うとしたら何がいいですかねー」というざっくりしすぎる質問にもこころよく答えてくれたのは、パソコンSHOPアークを運営するタワーヒルの浦田優樹氏だ。同ショップで主にノートPCの販売を担当しており、最近では特にMSIのゲーミングブランドである「G」シリーズに注力している。
その中でも注目は、NVIDIAのモバイル向け最新ハイエンドGPUを内蔵したMSIの17型ノートPC「GT72 2QE Dominator Pro」シリーズという。「これまでPCゲームをプレイするためにパソコンを自作していたようなヘビーユーザーは、『ゲーミングといってもしょせんノートPCでしょ』という印象を持たれていたかもしれません。ですが、GTXの900番台になって、性能面ではデスクトップPCと遜色ないものになっています。これで満足に遊べないゲームタイトルはほぼ皆無といっていいでしょう」と浦田氏は語る。
確かに、上位モデルの「GT72 2QE Dominator Pro 2QE-411JP」を見ると、4コア/8スレッドで動作するCore i7-4710HQ(2.5GHz/最大3.5GHz)と、GeForce GTX 980M(8GバイトGDDR5)を搭載し、さらに128GバイトSSDを4台RAID 0で組み上げた超高速なシステムドライブや、1Tバイトの大容量HDDといった“化け物級”の基本スペックを誇る。そこで浦田氏に、スペックシートから読み取れる以外の面も含めて、その魅力を語ってもらった。
まずはじめに断っておかなければならないのは、今回取り上げたGT72 2QE Dominator Pro 2QE-411JPが、ゲーミングノートPCの最高峰に位置するということだ。つまり、非常にお高いものである。現時点でのパソコンSHOPアークの販売価格は34万1064円(税込み)。いくらボーナスが出る時期と言っても、誰もが買えるマシンではない。
ただし、実際に購入した人ならば、それだけの金額を投じるだけの満足感が得られるはず、と浦田氏は語る。
「最上位モデルは、まず付属品が違います。例えば、ゲーマーに人気のSteelSeries製ヘッドセット(Siberia V2)や、ゲーミングマウス(Kinzu)が付いてくるので、購入したらすぐに仲間とFPSを始められますし、GT72を持ち運ぶためのオリジナルバックパックも用意されています。これは友だちの家にPCを持ち寄って遊ぶLANパーティなどを開催するときに便利ですね。ドッグタグなんかもゲーマーのちょっとしたアクセサリとして面白いです」と浦田氏。「このマシンはほかのノートPCとはまったく違うんだ、ゲームを最高の環境で楽しむためのノートなんだ、と思わせてくれるパッケージになっています」。
この種の製品では、CPUやGPUといったスペック面に目が向きがちだが、浦田氏は旧モデル(GT70)と比べて外観デザインの変更にも注目したいと語る。
「例えば以前は、樹脂素材のややチープな感じがありましたが、今回はアルミ製の天板でソリッドなフォルムに仕上がっています。かすかに入ったヘアラインがブラックのボディを引き立てて、すごく高級感がありますね。また、パームレストはつや消し加工でこちらも手にフィットします。デザインの洗練度合いがまったく違う印象を受けますね」。
もちろん、ゲーミングノートの花であるイルミネーションキーボードも健在だ。見た目が楽しいだけでなく、キーボードユニットはおなじみのSteelSeries製で、激しい使用に耐えうる高耐久スイッチを採用するうえ、キーの同時押しにも対応。19ミリピッチでそろえた10キー付きキーボードもタイピングしやすい。一方、LEDで囲われたタッチパッドの入力域は、112(横)×64(縦)ミリとかなり広く、滑りも良好だ。このマシンのユーザーはマウスを利用すると思われるが、ゲーム目的以外ならタッチパッドでも快適に作業が行えるだろう。
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