2014年は様々な角度から駆け込み需要が起きたが、新生活準備シーズンは、4月からの消費税率引き上げによる駆け込み需要に、4月9日にサポートが終了するWindows XPからの乗り換え需要が重なり、あらゆるパーツが特需のなかにあったといえる。
特に動きが激しかったのはHDDだ。2月初旬には、「Windows XPマシンのバックアップ用に探している人が急増しています」(ソフマップ秋葉原リユース総合館)とのことで、XPが標準サポートする512バイトセクタのHDDが各ショップで脚光を浴びていたが、4月に近づくにつれ「消費物として、消費税が5%の内にとにかくストックしておこう」(ZOA秋葉原本店)という考えから、大容量HDDを複数台買いする人が法人個人にかかわらず増えていった。街全体で供給量は十分あり、4月1日直前まで勢いを失わなかった。
また、消費税率アップ直前の3月末にはWindows 7の売れ行きが急伸して注目を集めている。XPに代わるOSとして操作性に共通項の多い7を選ぶ人は以前から多かったが、駆け込み需要によってDSP版の在庫を切らすショップが複数みられるほどになった。
当時、パソコンSHOPアークは「XPマシンのハードを使い続ける人は32ビット版、新規に一式組む人は64ビット版を選ぶようで、どちらもよく出ています」と話していた。
消費税率アップに対する反応はじわじわと表に出るようになったが、4月に入った途端ガラリと変わったとの声は聞かれなかった。XP乗り換え需要は、4月9日以降も下火になりつつも消えることはなく、秋ごろまで影響を推測するショップのコメントを聞いている。なお、4月以降は、XPと同時にサポートが終了したMicrosoft Office 2003の影響で、最新のMcirosoft Officeや互換ソフト「Kingsoft Office 2013」の売れ行きが伸びたというショップもあった。
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