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くるくる巻き取れるBluetoothキーボード「KBB-710」は面白いが実用に耐えるのか?Windows/Android/iOSで試してみた(1/3 ページ)

» 2016年09月05日 07時30分 公開
[山口真弘ITmedia]
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 くるくる巻き取ることでスティック状にして持ち歩けるというユニークな機構が話題になった、LG ElectronicsのBluetoothキーボード「Rolly Keyboard KBB-700」。2015年9月に登場した初代モデルは、その後日本市場向けにカナ刻印が施されたモデルも発売されて好評を博したが、それから1年もたたない2016年の初夏に、早くも2代目のモデル「Rolly Keyboard 2 KBB-710」が出てきた。

 一般的に、モバイル環境で持ち歩くデバイスは、薄さを徹底的に追求するか、あるいは細長いか、そのいずれかであるほうがバッグの中に滑り込ませやすい。いくら「幅×奥行き×高さ」が小さくても、立方体に近い形状であればあるほど、ほかの荷物との共存が難しくなり、バッグが膨らむ原因となる。

 その点、このKBB-710は、折りたたみ時の全長が274mmと、A4サイズの長辺(297mm)を下回る長さでありながら、直径約31mmのスティック形状で、バッグ内の荷物の隙間にすっぽりと収まる。

 また従来モデルのKBB-700はキーが4列しかなかったため、数字キーは最上段のアルファベットキーとの兼用だったが、新モデルのKBB-710はキーが5列に増えたことで数字キーが独立し、より一般的なキーボードの使い勝手に近くなった。

KBB-710 折りたたんだ状態。とてもキーボードとは思えないスティック形状だ。サイズは274(幅)×31.7(奥行き)×30.7(高さ)mm、重量は約161g(電池込み)
KBB-710 展開した状態。従来モデルは4列で数字キーが兼用だったが、KBB-710は5列に増え、一般的なキーボードとほぼ同じレイアウトになった(ファンクションキーは最上段の数字キーと兼用となる)。この状態でのサイズは274(幅)×117(奥行き)×21(高さ)mmだ
KBB-710 ボディーがスティック状なので製品パッケージも細長く作ってあり、一見キーボード製品には思えない。印刷されている本体の写真はカナ刻印のない海外仕様だ

 今回はKBB-710の基本的な仕様や特徴を紹介しつつ、Windows、iOS、Android環境それぞれにおける試用感をお届けしよう。

巻いた状態から広げることで電源がオンに

 まずはKBB-710ならではの開閉ギミックを詳しく見ていこう。折り畳んだ状態では、側面から見て五角形になる。四角形だった従来モデルのほうがバッグの中での収まりはよいが、キーが1列増えたぶん快適に入力できるので、使ってみても納得だ。メリットがデメリットを上回る好例だと言える。

 構造そのものは、巻きずしを作るときに用いる「簀巻き(すまき)」に似ており、広げることで電源がオンになり、自動で利用可能になる。巻き取った状態ではマグネットで固定されており、バッグの中で不用意に広がってしまうこともない。

 折りたたみ時の本体サイズは274(幅)×31.7(奥行き)×30.7(高さ)mmと、従来モデルの262(幅)×25(奥行き)×25(高さ)mmに比べてひとまわり大きくなっているが、それでも手軽に持ち運べる。重量も電池込みで約161gと軽い。

KBB-710 巻きずしを作るときに用いる「簀巻き(すまき」のように、くるくると折り畳める
KBB-710 折り畳んでいくと、キーボードとは思えないスティック状に
KBB-710 横から見ると、五角形になっている
KBB-710 五角形の継ぎ目が分かりにくいときは、このタブを目印にすると開きやすい
iX100 スティック状のモバイルスキャナであるPFUの「ScanSnap iX100」(右)と並べたところ。KBB-710のほうがスリムだ

単四乾電池1本で駆動

 駆動は乾電池(単四形乾電池1本)となっている。KBB-710のようなモバイル機器では、乾電池式がよいのか、それとも内蔵バッテリー式がよいのかは常に議論があるところだが、外出先で使えなくなるリスクを考えると、コンビニエンスストアなどですぐに入手できる乾電池を採用したことは正しい選択のように感じる。

 前述の通り、電源は本体の開閉に合わせて自動的にオン/オフが切り替わるので、電源オンの手間がかからず、またバッグの中で意図せず電源が自動的に入ってしまうこともない。

KBB-710 単四形乾電池1本で駆動する
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