WDのHDDは「2026年の注文はほぼいっぱい」 2027年/2028年も大口顧客との契約を締結済み

» 2026年02月16日 19時30分 公開
[井上翔,ITmedia]

 Western Digital(WD)のHDD生産ラインは、2026年は“ほぼ一杯”である――同社が1月29日(米国太平洋時間)に行った2026年度第2四半期決算説明会において、アーヴィング・タンCEOが機関投資家からの質問に答えた。

 データセンターでAI(人工知能)処理を行うニーズが高まっていることを受けて、データストレージとしてのHDDへの需要も高まっているようだという。

どのようなやりとりがあった?

 タンCEOの発言は、Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)のアナリストからの質問を受けてのものだ。やりとりは以下の通りとなる(日本語訳は筆者が行っている)。

アナリスト 質問の機会を与えてくださりありがとうございます。アーヴィングさんにお尋ねします。HDD市場の逼迫(ひっぱく)と、現在NANDが直面している大幅な価格高騰を考慮して、2027年以降におけるPO(Purchase Order:注文書)の締結において、より良い経済的条件を引き出すための“努力”について教えてください。昨年と比較して、引き出せる経済的な条件に違いは出てきているのでしょうか。

タンCEO 質問、ありがとうございます。先ほど強調した通り、2026年は(HDD生産能力が)ほぼ完売の状態です。私たちは上位7社と(HDDの供給に関する)確定注文書を交わしており、うち2社は2027年まで、1社は2028年までのLTA(Long Term Agreement:長期契約)となっています。当然ですが、LTAについては容量と価格を組み合わせたものとなっています。

 (中略)ビジネスが収益化の進む「推論(AI)」へと移行する中で、私たち(の価格設定)が顧客のTCO(総保有コスト)に与える影響は大きくなっています。価格設定は、私たちが創出し提供している“価値”を反映しています。クリス(クリス・セネサエル)CFOが言及した通り、(HDDの)価格環境は今後も安定すると見込んでおり、顧客に優れたTCO価値を提供しつつ、大容量HDDを通して彼らの需給ニーズをより良くサポートすることで、企業価値を一層引き出す機会があると考えます。

HDD WDでは「ePMR(エネルギーアシスト垂直磁気記録)」と「HAMR(熱アシスト磁気記録方式)」を並行して技術開発することで容量密度の向上を図っていく計画だ

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