キーボードやケースに高級&割安の“二極ヒット”の動き古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2016年12月12日 14時05分 公開

「年齢層の広がりが関係していると思う」――二極ヒットの理由

 先週、入力デバイスで注目を集めていたのは、東プレのゲーミングキーボード「REALFORCE RGB」だ。静電容量方式のキースイッチを採用した英語キータイプで、1680万通りに光るイルミネーション機能を備えているのが特徴。税込み価格は2万8000円前後だ。

 入荷したパソコンSHOPアークは「東プレ初の光るキーボードということで、高価ながら順調に売れていますね。予想以上に伸びています」と語る。

 また、同時期に登場したエントリーキーボードも同じくヒットをしている。ビット・トレード・ワンのメンブレンキーボード「Death Illuminator」で、税込み3000円弱。1.4mm厚のスチール鋼板にキーを浮かせたステップスカルプチャー方式を採用しており、7色に光るLEDを搭載している。「こちらも光るキーボードで、3000円とは思えない仕様からかなりの勢いで売れていますね」(同)とのことだ。

※記事初出時、Death Illuminatorの販売元に関する記述に誤りがありました。正しくはビット・トレード・ワンです。おわびして訂正いたします
東プレ「REALFORCE RGB」

ビット・トレード・ワン「Death Illuminator」

 似た特徴を持つ高級路線と割安路線の新製品がどちらも売れたり、ヒットが見込まれる例は他ジャンルでも珍しくない。先週はクーラーマスターがMicro ATXケース「MasterCase Pro3」(税込み1万6000円強)と「MasterBox Lite3」(同7000前後)を投入しているが、これらも二極に棲み分けた展開といえる。

 ドスパラ パーツ館は「ATXの拡張性はいらないけれどハイスペックを目指したいという人は多いので、MasterCase Pro3はいい受け皿になるでしょうね。MasterBox Lite3は割り切る人にちょうどいいでしょう。ドライブベイが上部に固まっていて、前方の中段と下段はわりと自由に使えますし」と評価していた。

クーラーマスター「MasterCase Pro3」

クーラーマスター「MasterBox Lite3」

 こうした傾向について、あるベテラン店員氏は「自作PCユーザーの広がりが関係していると思う」といって歓迎していた。「この手の、見た目も関係しているジャンルのエントリーモデルは学生さんに人気があるんですよ。すべてを分かって割り切った熟練者ではなく。つまり新たに自作を始めた人たちです。そこにヒットが生まれるというのは市場として良いことでしょう」。

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