AMDが第2世代Ryzenを4月に投入 長期ロードマップも公開CES 2018(3/3 ページ)

» 2018年01月08日 15時00分 公開
[本間文ITmedia]
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機械学習市場でも積極的に展開しNVIDIAを追撃

 AMDがこのようなアグレッシブなロードマップを立てられるようになったのは、CPUコアやGPUなどの柔軟な組み合わせを可能にしたインターコネクト技術である「Infinity Fablic」の確立と、Intelの10nmプロセスの立ち上げがもたついている間に、GLOBAL FOUNDRIESなどのファブのプロセス進化が順調に進んできていることも挙げられる。

 AMDで技術開発を統括するマーク・ペーパーマスター上級副社長兼CTOは、第2世代のRyzenに採用される12LPプロセスでは、現行の14LPPプロセスに比べて10%以上のパフォーマンス向上が見込まれる上、消費電力あたりのパフォーマンスでも性能向上が望めると説明する。また、ペーパーマスター氏は、Zen2の設計はすでに完成されており、数々の性能向上が果たされているということも明らかにした。

Zenコアのロードマップと開発状況について説明するマーク・ペーパーマスター氏

Infinity Fabric技術により、最新のZenコアとVegaコアの統合もスムーズに行なわれたとアピール

Intelとのプロセス技術の差も縮まりつつある。このことが、AMDによりアグレッシブなロードマップを展開させる支えともなっている

12LP技術の特徴

Zenコアで、x86 CPUをリードするとアピール

 AMDはまた、機械学習市場においても、さらに積極的な展開を図っていく。同社は、TensorFlowやCaffe2などのフレームワーク対応を進めるとともに、機械学習インフラストラクチャの整備を進めることで、先行するNVIDIAとの差を縮め、データセンター市場などへの採用を増やしていきたい考えも示した。AMDは「2017年を最高の年」と表現してきた。そして、スー氏は、2018年は「さらによい年にする」と、同社のロードマップに自信をのぞかせた。

機械学習市場に対する取り組み

オープンソースソリューションで、NVIDIAとの差を詰める考え

7nmプロセスを採用する次期Radeon Instinctを、HPC市場に向けて2018年後半よりサンプリングを開始することも明らかに

 なお、ペーパーマスター氏は、CPUのぜい弱性問題についても言及し、AMD製品については、マイクロアーキテクチャの違いから、ぜい弱性問題が影響することは“ほぼ”ゼロであるとも説明した。

AMD CPUについては、CPUぜい弱性問題の影響はほとんどないとアピール

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