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コラム
» 2018年12月05日 06時00分 公開

子どもを守るITリテラシー学:子どもの写真をなくさないために 「クラウドバックアップ」のススメ

子どもの写真など、大事な思い出はクラウドにバックアップするといざというときに泣かずに済みます。難しそうに聞こえますが、スマホなら意外と簡単です。

[宮田健,ITmedia]

新iPhoneよりも買うべきもの

 新iPhoneが発売され早2カ月半。私も1台購入しようと画策していますが、その前に対処しなければいけない問題が発生してしまいました。それは「容量不足」。家族で共有していたiCloudのストレージ200GBがあっさりあふれそうで、次は2TB、1200円/月のプランに移行することになります。

 2年ほど前は、私もわざわざiCloudの有料プランを購入する必要はないと思っていました。MacやPCでバックアップを行っていれば、わざわざクラウドに保存する理由もありません。あんまりクラウドを信用していなかったことも理由の1つです。しかし、時代が変わり、いまは積極的にクラウドを活用しようと思っています。もちろん、2TB1200円も契約予定。2TBもあればきっとしばらくは大丈夫でしょう……。

あっという間に200GBの上限に……わが家では家族の方が写真や動画を撮るので、私よりもクラウドストレージを多く消費しています

クラウドを活用すべき理由 大事な写真を失う前に

 その背景には、各社のクラウドサービスが安定し始めたこと、大容量も安価になってきたことだけでなく、ある狡猾(こうかつ)なサイバー攻撃の登場が関係しています。そのサイバー攻撃とは「ランサムウェア」。ランサムウェアとは、あなたのPCやMacのなかにある大事なファイルを暗号化し、元に戻してほしければ身代金を払えといったマルウェアのこと。感染に気が付いたときにはもう手遅れです。

 ランサムウェアは2016年ごろに多く報道されたこともあり、その存在、内容ともに知っているという方も増えたと思います。しかし、実のところ「自分のところには来ないのでは?」と楽観しているのではないかとも。そんな皆さんには、僚誌の@ITで掲載されている、ランサムウェアの被害に遭ったリアルな体験談を読んでほしいのです。

関連記事:「言葉では言い表せない絶望感だった」――ランサムウェア被害者が語る :セキュリティ・ダークナイト ライジング(外伝)

 2016年に掲載された内容は、実に生々しい被害の実態を示しています。ランサムウェアの本当の脅威は「データ暗号化で身代金を要求される」ということよりも、より具体的に「ランサムウェアはあなたが思い出として撮影した、大事な写真を奪う」ことだと考えてほしいのです。いま、多くの家庭ではフィルムを使ったカメラではなく、デジタルカメラを活用しているでしょう。つまり、写真という思い出はその多くが「デジタルなファイル」として、PCに保存されているはず。ランサムウェアは、その唯一無二の写真ファイルを狙うことで、身代金として対価を得ることを狙っています。

 生まれる前、生まれた直後、そして成長を記した我が子の写真データが、ランサムウェアによって一瞬にして無になる?そんなことを許せるわけがありません。

ランサムウェア対策は「バックアップ」、自動化するならクラウドで

 その対策は、セキュリティの基礎をしっかりすることに他なりません。まずは基本のマルウェア対策、アプリ(特にWebブラウザ)、OSのアップデート。そして「バックアップ」が重要です。特にマルウェア対策では、セキュリティ総合ソフトなどを入れていても、すり抜ける可能性があります。だからこそ、最後の砦であり、最大の防御ともいえる「バックアップ」を行いましょう。

 しかし……。このバックアップはPCの巧者ですら、なかなか実行できていないもの。皆さんはまず一番使っているデジタルカメラ「スマートフォン」のバックアップを、きっちり行うことを心掛けましょう。とはいえ、スマートフォンに関してはバックアップは難しいものではありません。単にサービスに登録すれば、あとは寝ている間にバックアップを取ってくれるのですから。

スマホなら難しくない

 まずiPhoneの場合は、何はなくとも「iCloud」の契約をしましょう。無料ではたった5GBしか使えませんが、400円/月で200GBの領域が手に入ります。これを写真バックアップ(iCloudフォトライブラリ)に使いさえすれば、寝ている間(充電中&Wi-Fi接続中)に、写真がきれいにクラウドに保存されます。今やiPhoneの中身のほとんどは写真だ、という方は、それらをクラウドに追いやることで、最新機種のストレージ容量を最低の64GBにしてもほとんど問題はないはず。本体代が安くなる代わりに、クラウドを契約すると考えればいいでしょう。

 Androidの場合は、無料の「Google フォト」や、Amazonプライムのサービスを活用するといいでしょう。選択のポイントは「自動でクラウドに同期してくれる」こと。さらにいえば、サービスがずっと続きそうなところを選ぶといいと思います。

 バックアップが自動的に取られていれば、ランサムウェアも恐るるに足らず。まずは、バックアップが行われているか、再度見直しをしてください。

GoogleフォトはPCのアップロードアプリもあるので、PC内の写真をまとめてバックアップでき、一覧するも大変便利

まとめ

 もう1つお勧めしたいこと、それは「昔ながらのプリント写真もたまには使おう」ということです。全てがデジタルのままである必要はありません。いつでも見たいという写真は、定期的に街の写真屋で「プリント」してみるのもいいと思います。これは、クラウドによるバックアップとともに、もう1つの目に見えるバックアップ方法として、とても素晴らしい対策になりえます。もちろん、遠隔バックアップとして、親戚、実家に送るのもいいですね。

 「バックアップというと難しすぎる!」という先入観を持つ人も多いでしょう。しかし、ランサムウェアの登場により、その重要性は大きく増しています。大事な思い出を悪意ある者に台無しにされる前に、新機種購入と一緒に「バックアップのためのクラウド」にも投資を行ってみてはいかがでしょうか。

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