9月20日にお伝えした通り、8月は全国で販売電力量が急増し、前年同月実績を超えるほどだった。電気事業連合会が出した電力需要実績確報を見ると、東京、関西といった大都市圏での伸びが目立った。
電気事業連合会が2012年8月の電力需要実績確報をまとめ、発表した。7月の販売電力量はかなり低い値に落ち着いたが、8月は政府による節電要請期間中にも関わらず、前年同月比に迫る勢いで販売量が伸びた。
全国10社の8月の販売電力量合計を見ると、およそ775億9281万kWh。7月の販売量合計はおよそ684億8816万kWh。前月比の伸び率は13.3%となった。特に電灯電力契約の顧客への販売量が前月比28.9%と大きく伸びた。この値は前年同月比にすると6.2%増となる。
一方で業務向けの特定規模契約の顧客への販売量は前月比5.5%増。前年同月比1.2%増と、電灯電力契約と比べるとわずかな伸びにとどまった。
各社の販売電力量を見ると、東京、関西、中国、九州が前月比で大きく数字を伸ばしていることが分かる。他の地域は前月比の伸びは1けたにとどまっているが、上記の4地域は15%程度販売量を伸ばしている。
以上のデータから、電灯電力契約向けの販売量の伸び率は地域によって大きく異なると推測できる。特に電力需要が大きい東京と関西で販売量が大きく伸びていることから、大都市での冷房向け需要が高まった結果と考えられる。
6月は電灯電力契約者の節電努力が目立つ結果となったが、8月は電灯電力契約向けの販売量が一気に伸びて、平年に近い販売量となった。
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