基地局の太陽光化に加えてメガソーラーにも参入、KDDIが3カ所に合計8.8MW自然エネルギー

KDDIは社内の消費電力量低減と災害対策を目的に基地局への太陽光発電導入を進めてきた。2013年秋には関東地方の3カ所に合計8.8MWのメガソーラーを立ち上げる。

» 2013年06月26日 09時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 3カ所のメガソーラーの位置

 KDDIは2013年6月、再生可能エネルギーを利用することで環境負荷を低減するため、メガソーラープロジェクトを開始すると発表した。約30億円を投じ、関東地方の3カ所にある社内遊休地を利用して約8.8MWのメガソーラーを立ち上げる。年間発電量として合計1万1000MWhを見込む。

 栃木県小山市と茨城県古河市、同行方市の遊休地を利用する(図2)。合計面積は17.6万m2だ。民間金融機関などからの融資は受けず、社内で資金を確保した。設計・調達・建設(EPC)の担い手は非公開。特定目的会社(SPC)は立ち上げず、管理・運営(O&M)はKDDIが行う。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用して、全量売電する。

図2 3件のメガソーラープロジェクト。出典:KDDI

 KDDIが再生可能エネルギーに取り組むのはメガソーラーが初めてではない。同社は2012年5月にグループ会社を含めた中期環境計画「KDDI GREEN PLAN 2012-2016」を発表している。これは省エネ対策を講じない場合と比較して、2016年度の電力消費量を30%抑制しようというものだ。実現手段は複数あり、そのうち1つが、携帯電話の基地局への太陽光発電システムと蓄電池の導入だ。2013年3月には、商用電力と太陽光、蓄電池の3種類の電力を活用できる「トライブリッド基地局100局」の他、停電時のバックアップ電力を24時間に延長した2000局を実現したことを発表している。「基地局の計画は自社活動としての再生可能エネルギーの利用であり、メガソーラーは社会全体としての取り組みだと考えている」(KDDI)。

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