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» 2014年01月20日 12時00分 UPDATE

法制度・規制:日照時間が全国トップクラスの佐久市、太陽光発電の規制を強化

太陽光発電の導入を積極的に推進する長野県の佐久市が、発電設備の建設に対して新たな規制を設けた。建設にあたって周辺住民とのトラブルが増えているためで、事前説明会の実施や事前協議書の提出などを条例に追加した。同様の動きは他の自治体にも広がる可能性がある。

[石田雅也,スマートジャパン]

 佐久市は長野県の東部にあって、浅間山や八ヶ岳などに囲まれた高原の都市である。年間の日照時間が非常に長く、全国平均を30%も上回る。気象庁による全国840カ所の観測地点の中でも20位以内に入っている。

saku_solar2_sj.jpg 図1 「佐久市メガソーラー発電所」の全景。出典:佐久市役所

 この利点を生かして佐久市みずからもメガソーラーを建設して、2013年11月に運転を開始した(図1)。地方の自治体としては規模の大きい2MW(メガワット)の発電設備である。さらに企業や家庭を対象にした太陽光発電設備の補助制度を実施して普及を促進している。

 その一方で「国の規準や規制といったものがほとんどない状況となっており、周辺住民とのトラブルが生じている」(柳田清二市長)。こうした問題を解消するために、市の条例と要綱の中に太陽光発電設備に関する規制を加えることにした。

 規制の内容は土地の種類によって2つに分かれる(図2)。山林や原野に対しては「佐久市自然環境保全条例」を改正して、太陽光発電設備の設置面積が500平方メートルを超える場合には、事前説明会を実施するなどの規制を設けた。違反した場合には罰則が適用される。

 それ以外の宅地や農地などでは、1000平方メートル以上の土地を区画変更して太陽光発電設備を設置する場合に限って、同様の規制を「佐久市開発指導要綱」に追加した(ただし罰則規定なし)。

 一般に1MWのメガソーラーを建設するためには3万平方メートル程度の土地が必要になる。かりに0.1MW未満の小規模な発電設備でも、佐久市の条例・要綱の対象に入る可能性が大きい。

 発電事業者にとっては建設までの期間とコストが増大するが、地域の理解のもとで長期にわたって運転を続けるための重要なプロセスと認識すべきだろう。

saku_solar1_sj.jpg 図2 太陽光発電設備に対する規制(画像をクリックすると拡大)。出典:佐久市役所

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