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» 2014年06月02日 13時00分 UPDATE

電気自動車:カード1枚で充電器が使える、自動車4社が1万2000カ所

トヨタ自動車と日産自動車、ホンダ、三菱自動車は、電気自動車などの充電器の設置とサービスを提供する新会社、日本充電サービスを2014年5月に設立した。ユーザーは同社のカードを使うだけで、全国1万2000カ所の充電器が利用できるようになる。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 自動車メーカーごとに分かれていた電気自動車の充電サービスが、一体化する方向にまた一歩進んだ。

 トヨタ自動車と日産自動車、ホンダ、三菱自動車(自動車メーカー4社)と日本政策投資銀行*1)は2014年5月30日、プラグインハイブリッド車や電気自動車などの電動車両用の充電器の管轄と充電インフラネットワークサービスを提供する新会社、合同会社日本充電サービス(NCS)を設立したと発表した。

 同社は充電サービスの中核として動く(図1)。まず自動車メーカー4社に充電カード(の利用権)を販売、自動車メーカー4社が充電カードを電動車両のユーザーに提供する。提供するカードは大きく2つに分かれている。充電機能だけを持たせた「ホワイトカード」と、クレジットカードなど、自動車メーカー4社ごとに異なる付加機能を持たせたカードだ。

 「ユーザーがこのカードによって利用できる充電器の数は、2013年7月時点に公表した目標値から変わっていない。普通充電器が8000基、急速充電器が4000基だ。2014年内をめどにサービスの提供を開始する」(トヨタ自動車)。

 NCSは充電器設置者にもサービスを提供する。設置者がNCSの充電インフラネットワークに加盟すると、NECは充電器の利用権を取得する。設置・維持金や従量電気代相当額などの利用権対価をNECが事業者に支払う。NCSは直接ユーザーに会員サービスを提供することもある。

*1) 同行はNCSの設立に対して出資していないものの、今後出資の予定。充電器は社会インフラであり、インフラ整備が電動車の普及促進、ひいては関連産業への波及効果が期待できることから、「競争力強化ファンド」を活用する。

yh20140602EVcharge_400px.jpg 図1 充電インフラネットワークサービスにおける権利と金銭の流れ(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 自動車メーカー4社は2013年7月に電気自動車やプラグインハイブリッド車の普及に向けて提携している。2013年11月には4社が充電器の設置事業者に対する支援制度を発表(関連記事)。充電器を設置する事業者に対し、政府の補助金に追加する形で資金を提供する取り組みを開始した。今回の新会社設立は支援制度をさらに拡大した第3段階の施策と捉えることができる。

 ただし、今回のNCSの設立をもって、自動車4社が手掛けるサービスが統合するわけではない。特に日産自動車が参加しているサービスと、それ以外の3社が提供しているサービスが、今回の新会社設立によってどのように変わっていくのかが決まっていない。

 日産自動車は住友商事やNEC、昭和シェル石油とともに会員制充電サービスを提供するジャパンチャージネットワークに出資している。トヨタ自動車とホンダ、三菱自動車などは別の会員制充電サービスを提供する充電網整備推進機構に出資している。「2013年11月以前に当社が立ち上げている既存のサービスとNCSの関係がどのようになるのかは未定である」(トヨタ自動車)。

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