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» 2014年07月11日 11時40分 UPDATE

電力供給サービス:数千枚の「ぱねる」から個別の不具合を探知、発電量低下を防ぐサービス

JFEテクノリサーチは2014年7月、太陽光発電所に設置された多数の太陽電池モジュールを個別に測定し、不具合を見つけ出す出張診断サービス「ぱねるみえ太」を開始した。発電していないモジュール以外に、発電量が低下しているモジュールを見つけやすい。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 JFEテクノリサーチは、太陽光発電所に多数設置されている太陽光発電モジュールから、不具合があるものを見つけ出す出張診断サービス「ぱねるみえ太」を2014年7月に開始した。

 「対象とする太陽光発電所の規模や発電所の立地条件、構成により、サービスの費用が異なり、個別に見積もりが必要だ。例えば条件のよい太陽光発電所(出力1MW)の全ての太陽電池モジュールを個別に検査する場合、1回当たり約500万円を要し、計測期間は数週間だ。ストリング*1)単位で計測する場合はその部分のみ一時的に発電ができなくなるものの、発電所全体を停止する必要はない」(JFEテクノロージー)。

 同社のサービスは初期投資が不要なことをうたう。常時監視システムを導入していない場合に適したサービスだといえる。

*1) 太陽光発電所の太陽電池モジュールは15枚程度、直列接続して接続箱につなぎ、複数の接続箱から直流集電盤などを経由してパワーコンディショナーにつなぐことが多い。

なぜ検査が必要なのか

 出力1MWの太陽光発電所にはモジュールが約4000枚あり、例えば20年間にわたって太陽光発電所を運営するなら、太陽電池モジュールのうち一部に不具合が起こる可能性は高い。

 発電所に設置したパワーコンディショナーには電流や電圧の値をモニターする機能が備わっていることが多く、大きな故障は発見しやすい。パワーコンディショナーの機能を用いて、太陽電池モジュールをストリング単位で監視することも可能だ。

 ところが、モジュール内部でセル間を接続するインターコネクタ(配線)などに不具合があり、出力が多少落ちている場合など、パワーコンディショナーでは発見が難しい不具合がある。このようなモジュールは時間が経過するにつれてさらに出力が低下していく可能性が高い。

 「太陽光発電所の運転開始から例えば3年後に当社のサービスを受けていただき、全てのモジュールの発電量を調べて地図(発電量マップ、発電量ランキング)を作る。これを参照しながら、さらに3年後に計測をすることで、故障にあらかじめ備える形の対策を打つことができる」(同社)。

 同社の検査手法は、モジュール1枚ごとの電圧と電流をストリング単位で計測するというもの。不具合モジュールを特定後、モジュールごとにI-V(電流-電圧)特性をI-Vカーブトレーサー*2)で調べ、工場出荷検査時のデータと比較した後、診断書として報告する。

*2) 内部に電圧、電流源を備えた測定器。出力電圧を自動的にわずかずつ変えながら、電流値を測定する。

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