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» 2017年03月24日 07時00分 UPDATE

自然エネルギー:味の素が使用電力を100%バイオマスに、サトウキビの搾りカスで発電

2030年に再生可能エネルギー使用比率50%を目指すなど、CO2排出量削減への取り組みを進めている味の素。2017年度から国内事業所で利用する電力すべてを、グリーン電力証書を利用してバイオマス由来の電力に切り替えると発表した。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 味の素は2017年度から国内営業拠点の全使用電力を、「グリーン電力証書」を活用して再生可能エネルギー由来の電力に切り替える。3月22日にグリーン電力証書を発行する日本自然エネルギーと購入契約を締結した。購入契約期間は2017年4月〜2020年3月で、その後も継続する予定となっている。

 グリーン電力証書は再生可能エネルギーで発電した電力の環境付加価値を、第三者機関の認証を通して、証書という形で取り引きできる仕組み。発電設備を持たない企業でも、証書を購入することで使用する電力を再生可能エネルギー由来としてみなすことができる。証書を購入する企業・自治体などが支払う費用は、証書発行事業者を通じて発電設備の運用費などに活用される。

グリーン電力証書の仕組み 出典:日本自然エネルギー

 味の素は非財務目標の1つとして「温室効果ガスの削減」を掲げており、2016年度はグループ全体で、2005年度実績比35%以上の削減を目標としている。この削減目標を達成するための取り組みの1つとして進めているのが、再生可能エネルギー利用率の向上だ。グループ全体の再生可能エネルギー比率を2020年度に20%、2030年度に50%に高める計画である。

 ブラジル、タイ、ベトナムなどの海外拠点では、生産工場にバイオマスボイラーを導入し、サトウキビの搾りかすなどを燃料とするバイオマス発電の利用を進めている。こうした取り組みによって、グループ全体の再生可能エネルギー利用比率は2016年9月時点で19%まで高まった。一方、国内での再生可能エネルギーの利用はあまり進んでいない点が課題となっており、今回グリーン電力証書の購入を決めた。

味の素グループ全体での再生可能エネルギーの導入率推移(グラフは2015年度まで) 出典:味の素

 味の素は沖縄県で日本分蜜糖工業会が運営するバイオマス発電所の発電実績を、グリーン電力証書として購入することになる。これらの発電所は製糖工場で粗糖を製造する際に発生するサトウキビの搾りカスを利用したバイオマス発電を行っている。味の素本社、研修センター、国内の営業拠点5支社、沖縄味の素社、北海道味の素社で利用する全電力約410万kWh(キロワット時)を100%グリーン電力化することになる。

グリーン電力証書の購入により、味の素は「グリーンパワーマーク」を使用できるようになる 出典:味の素

 味の素では今後、海外拠点でもグリーン電力証書の活用検討していく方針だ。同時に省エネの推進やバイオマスボイラーおよびバイオマスコジェネレーションシステムの導入などに注力し、2030年度に再生可能エネルギー比率50%の達成を目指す。

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