米Googleは3月29日(現地時間)、同社の“最もインテリジェントなAIモデル”「Gemini 2.5 Pro」(experimental)を、無料ユーザーにも提供開始した。25日の発表段階では、「Google AI Studio」とサブスクプラン「Gemini Advanced」でのみ利用可能だった。
AndroidおよびiOS向けのモバイルアプリのGeminiでも、間もなく利用可能になる。
Gemini 2.5 Proは、テキスト、オーディオ、画像、動画、コードリポジトリ全体など、多様な情報源からの複雑な問題を理解し、処理するマルチモーダルで、コンテキストウィンドウは100万トークン。膨大なデータセットを理解し、複雑な問題に対応できる。
特に高度な推論能力とコーディング能力を発揮する。ベンチマーク「LMArena」のリーダーボードでは第1位を獲得した。
なお、プロンプトに画像や動画を用いることはできるが、画像を生成する機能はない。
無料ユーザー向け提供では、レート制限があり、コンテキストウィンドウの長さも制限される(具体的な値は現段階では公表されていない)。また、Gemini Advancedでは利用できる「Canvas」も利用できない。
Googleは、Gemini 2.5 Proの提供開始で「TPUが熱くなっている」が「できるだけ早くより多くの人々に使ってもらいたいと考えいる」ため、すべてのGeminiユーザーに展開することにしたと語った。
前日には、新たな画像生成機能を無料ユーザーを含むすべての「ChatGPT」ユーザーに提供し初めていた米OpenAIが、予想をはるかに上回る人気で「GPUが溶けている」として無料ユーザーへの提供を延期している。
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