noteは12月19日、経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する生成AI開発支援プロジェクト「GENIAC」に、同社の事業が採択されたと発表した。外部データを参照して生成AIが回答を出力する「RAG」向けに、出版社などのコンテンツを集めたデータベースを構築。“AI時代”のコンテンツ流通のエコシステム実現を目指す。
RAG向けデータベースの開発では、KADOKAWAやダイヤモンド社、学術著作権協会などと協力する。なお、開発の開始時に扱うコンテンツは「既存の著作権保護の観点から特に配慮が必要な『物語(フィクション)』などの領域ではなく、情報の正確性や出典の明示が価値となる『ニュース』『辞書』『実用書』『新書』『経済ビジネス』『マネー投資』などのファクト情報に限定し、権利処理を適正に行ったものに限る」(note)
noteは、出版社などのコンテンツを収集したRAG向けデータベースにより、AIサービス側では、出力情報の正確性を高められると説明。一方、コンテンツの権利者や事業者側では、AIによるコンテンツの参照履歴をもとにした対価還元につながるとしている。他にも、コンテンツデータをAIで利用しやすい形式の標準化などにも取り組む。
今回採択された事業の期間は1年、予算は15億円以内で実施される。期間の延長や予算の拡大が認められた場合、期間は最長2年、予算は最大20億円まで引き上げられる。
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