結果、成果が出ること。これはやっぱり大事です。
新人にとって、営業成績という結果が出せないことくらいつらいことはありません。そのつらい状態で、努力すれば結果が出せそうな方法が見えないまま「営業は根性だ!」的に締め付けていると、すぐに就職情報誌を持ち歩くようになります。訪問先からは冷たく断られ、上司からは人格まで否定されるような勢いで絞られるという孤立無援の状態で、「努力」を続けられる人なんてそうそういないんです。
その点、2人で営業に行かせると面談相手から多少きつく断られたとしてもダメージが少なくなります。2人でチームを組んで出かけるだけで、同じ目標に向かって力を合わせる仲間ができるわけです。よく言われる話ですが、2人でいれば喜びは2倍に、悲しみは半分になるんですね。
なーにをクサイこと言ってんですか吉見さん、なんてツッコんでもいいけど忘れないでくださいね。本当にそうなんですから。
1人だと対面している相手に集中しなければいけないので、ほかのことに気が回りません。特に営業に不慣れな段階では、相手を観察することにそれなりのエネルギーを使い果たしてしまうため、とてもじゃありませんが自分の営業トークを客観視する余裕なんてありません。
だからこそ「2人」で行くユニット営業が有効なんです。ユニットで行動していればひとりが商談している間、もうひとりが落ち着いて商談の様子を観察することができます。そうすることで簡単に改良点を発見できるんです。
そもそも、営業がなかなか上達しないのは自身の問題点が発見できないからです。レベルの近い2人がユニットで営業していれば、疑問に思う視点も近いし、解決したい問題に対する意識も近い。営業に関する知識も近いので、多少の失敗をしたところでバカにされることもありません。それに口うるさい上司にチクチクと指摘されることもない。つまり最も相談しやすい最良の相手が常に隣にいることになります。自分たちのペースで成長することが可能になるんです。
どうです? あなたの会社でも、やってみませんか? 現代は学習する組織の時代とよく言われます。でも、レベルが違う人から学ぶのって意外に難しいこともよくあるんです。そんなときは、
こともぜひ試してみてください。
初対面の人を前にすると全身に汗をかくほどのあがり症で営業には不向きな性格だが、ツールを多用する独自の方法を発見し注目される。現在「シロウトをプロにする」営業コンサルタントとして全国の講演で活躍中。著書に『「売れる営業」のカバンの中身が見たい!』がある。
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