USB扇風機をUSB以外で使う――PCの電源がオフでもOK3分LifeHacking

最近オフィスでよく見かけるUSB扇風機だが、PCの電源をオフにしたあとに使えないのが欠点だ。いざという時にPCのUSBポート以外からの給電で、USB扇風機を駆動させる方法を集めてみた。

» 2011年07月05日 11時41分 公開
[kizuki,Business Media 誠]
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テストに使用したUSB扇風機は筆者私物の「FAN-U17WH(エレコム)」。筆者が使い始めてから3年になるが、その間とくに不具合もなく利用できている。USB扇風機としては風量もそこそこあり、実用的な製品だ

 この夏の大ヒット商品になる気配が濃厚なのが、USB扇風機だ。節電のスローガンのもと空調機器の利用に制限を設けるオフィスにおいて、個人で購入できる手軽なクーリングアイテムとして、サラリーマンやOLに人気だという。価格帯も1000〜2000円台が中心と、小遣いで買える価格であることも要因としては大きい。

 さて、このUSB扇風機、その名の通りUSBポートからの給電で駆動するため、接続先のPCに電源が入っていなければ利用できない。そのため、つねにPCが立ち上がっていない環境や、PCのない環境で使うには、まれに不便を感じることがある。かといって、USB扇風機を動かすためにわざわざPCを立ち上げるのでは、なんのための省エネなのか分からなくなってしまう。

 そこで今回は、PCの電源がオフになっている間、USB扇風機を駆動させるためのグッズをまとめて紹介する。なんらかの事情でUSB給電が利用できない場合の方法として、参考にしていただければと思う。なお、製品によってはうまく駆動しない可能性もあるほか、いずれもメーカーが推奨する使い方とは異なるため、あくまでも自己責任となることを予め了承いただきたい。

その1:USBハブで使う

エレコムのセルフパワーUSBハブ「U2H-Z10S」。まとめて10台ものUSB機器を接続できることから、家電量販店のUSB扇風機の展示コーナーで電源供給用に使われているのもよく見かける
駆動させているところ。なんの問題もなく動作

 PCなしでUSB扇風機を使うもっともオーソドックスな方法は、外付けのUSBハブを利用する方法だ。

 USBハブには、PCからの電源供給で動作するバスパワータイプと、ACアダプタから給電するセルフパワータイプがある。前者についてはPCの電源と連動するので今回の目的には向かないが、後者についてはACからの電源供給がある限り、PCの電源のオン/オフに関わらずたいていの場合は使用できる(こうした形の使用ができない製品も稀にある)。

 今回は試しに、エレコムのセルフパワーUSBハブ「U2H-Z10S」を使用してみたが、問題なく動作した。ふだんから本製品にUSB扇風機をつないだ状態でPCに接続しておけば、PCの電源がオフになってもそのまま利用できるので便利だ。

 ちなみに一般的なUSBハブ以外にも、本体の台座やベゼル部に増設USBポートを持った一部の液晶ディスプレイや、増設用USBポートを備えたLAN接続ハードディスクでも、やはり使える可能性が高い。常時電源がオンになっている周辺機器にUSBポートがないか、探してみるといいだろう。


本日のレシピ(その1)
製品名 実売価格 発売元
U2H-Z10SSV 3980円 エレコム

その2:USB-AC変換アダプタで使う

 続いては、近ごろUSB機器を充電する方法としてすっかり一般的になった、USB-AC変換アダプタを使う方法。今回は、iPad2に付属する「10W USB電源アダプタ」のほか、エレコムのキューブ型USB充電器「AVA-ACU01F1」を試してみた。前者はiPad2向けに出力が強化されていることが特徴で、後者はUSB-AC変換アダプタとしてごく一般的な仕様の製品だが、いずれも問題なく動作した。

 USB-AC変換アダプタを使う方法は、前述のUSBハブを使った方法に比べて小回りが効くことから、PCがない環境で利用するにはもってこいだ。ただしコンセントに直結するケーブルレスタイプの製品がほとんどなので、環境によっては机の上まで延長するのが難しい場合がある。必要に応じてUSB延長ケーブルを併用するなど工夫したい。


iPad2に付属する「10W USB電源アダプタ」。ケーブルとのセットで単体売りも。右は駆動させているところ。なんの問題もなく動作する

エレコムのキューブ型USB充電器「AVA-ACU01F1」。キュートな顔が書かれている。こちらも問題なく動作する

本日のレシピ(その2)
製品名 実売価格 発売元
AVA-ACU01F1 980円 エレコム

その3:エネループやモバイルバッテリを使う

 エネループなどの蓄電池を使うことで、夜間に充電し、PCの電源が入っていない空き時間にUSB扇風機を使用する、というスタイルが可能になる。例えば単三形のeneloop×2本をPCのUSBポートで充電できる充電器「KBC-E1AS」であれば、ふだんはPCからUSBポート経由で充電し、PCの電源がオフの場合は、本製品のUSB出力機能を用い、USB扇風機を駆動させることができる。

 実際に単三形×2本を用いてUSB扇風機を最大風力で駆動させてみたところ、約2時間にわたって駆動した。けっして長い時間ではなく、就業時間まるまる使うのは現実的ではないが、PCをオフにしている短い時間だけなら問題ないだろうし、風量を弱めればさらに長時間の駆動は可能だろう。エネループ自体を交換することで、さらに長時間の利用や、持ち運んでの利用にも対応できるようになる。


エネループ用充電器「KBC-E1AS」。単三形×2本のエネループをUSBから充電できる。最大風量での駆動可能時間はおよそ2時間とやや短め

本日のレシピ(その3)
製品名 実売価格 発売元
KBC-E1AS 2980円 三洋電機
アウロラの「AU-USBPS2」でUSB扇風機を駆動させているところ。電池残量は3段階のゲージで表示

 このほか、iPhoneなどモバイル機器の充電用に各社から発売されているUSB端子付きのモバイルバッテリも同様に利用できる。

 今回は、iPhoneをおよそ3回フル充電できるアウロラの「AU-USBPS2」というモバイルバッテリでUSB扇風機を駆動させてみたが、一日数時間ずつの運転で、丸4日間運転させることが可能だった。フル充電までの時間はそこそこかかるとはいえ、ここまで長時間の運転が可能だと、完全にPCレスでUSB扇風機を運用することも現実味を帯びてくる。


本日のレシピ(その4)
製品名 実売価格 発売元
AU-USBPS2 4480円 アウロラ

その4:あらかじめ乾電池駆動にも対応したUSB扇風機を購入しておく

 USB扇風機の中には、乾電池での駆動にも対応した製品がある。これらの製品は本体内に電池ボックスを備えており、USBが利用できない場合は乾電池で駆動させることもできる。外出先など、USBからの給電が確保しづらい環境で使う機会が多いのであれば、あらかじめこうした製品を購入するのも一興だろう。

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