「手書きメモはデジタル化せず」が約半数――デザインフィル調査

1冊で何役もこなす「メモ帳」をビジネスパーソンはどのような基準で選び、使っているのか。デザインフィルの調査からその傾向が見えてきた。

» 2012年08月22日 14時00分 公開
[上口翔子,Business Media 誠]

 身近で手軽な記録文具といえば「メモ帳」。普段メモ帳を使っている人はどのような基準でメモ帳を選び、使っているのだろうか。デザインフィルが8月21日に発表した「メモの利用に関する実態調査」の結果では、メモ帳選びで重視するのは価格とデザインであることや、書いたメモはデジタル化などはせずそのままにする人が多いことが分かった。

 回答者は、フルタイムで働き日常的にメモをする全国20代〜50代の男女420人(男性220人、女性200人)。2012年6月29日〜30日の間にインターネットで聞いた。

70%は自分でメモ帳を購入、半数以上は200円未満を選ぶ

 メモ帳の入手方法を聞くと、70.2%は自分で購入していると回答。16.9%は会社支給を、8.6%は粗品、販促品などを使用していた。自分で購入する人の価格帯は、半数以上が200円未満のもので、14.7%は500円以上の高級メモを使っていた。

購入先はネットより店舗

 メモ帳の購入先で上位に挙がったのは文具店、バラエティ雑貨店、総合スーパー。書店、コンビニ、雑貨店も人気の購入先だった。デザインフィルでは「あらかじめストックしておく備蓄ニーズより、使い切ったときや外出時に忘れたなどの非計画購買の方が多いのか、カタログ通販、ネット通販というニーズは比較的少ない傾向にあるのでは」と分析している。

メモ帳選びで重視するのは「価格」と「デザイン」

 メモ帳選びで重要視するポイントは「価格」がトップ。以降「デザイン」「書き心地」「サイズが小さいこと」が続いた。男女別の傾向を見ると、女性の方がより価格にシビアだが、デザインを重視し、小さいサイズのメモ帳を好むようだ。男性は価格の次に書き心地を求めることと、入手しやすいことも判断基準になっている。

 なお、価格とデザインを重視している人が妥当とするメモ帳の価格帯は、価格を重視する人の76.1%が300円未満。デザインを重視する人は60.7%が300円未満を支持する一方、17.4%は500円以上のメモ帳でも買うとしていた。

メモの用途は多様化、最も利用シーンが多いのは会議や商談時

 メモの用途は、「会議、打ち合わせ、商談時」が最も多く22.9%。全体的に「仕事中のメモ書き」や「ToDoリスト」などビジネスシーンでの利用が目立つ印象だ。一方、「買い物リスト」や「ライフログ」などプライベートでの利用も見られた。

メモをデジタル保存するのは約3%

 メモ書きの保存方法については、約半数が「メモ帳に付けたまま保存する」と回答。次点は「捨てる」で41.9%だった。最近ではキングジムのショットノートを始めとするスマートフォンアプリと連携して、手書きメモをデジタル保存する方法がある。今回の調査でもそうした保存方法をする人がどれほどいるのか聞いたが、結果は3.1%。デザインフィルでは「意外と少ない結果だった」とコメントしている。

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