PCレスで携帯できる――ハンディスキャナ3製品を試す(3/3 ページ)
PCレスで動作し、小型で持ち運んで使える「ハンディスキャナ」がいま熱い。今回は、いま入手可能なハンディスキャナ3製品を比較してみた。
スティックタイプでなぞって読み取る「3R-HSA610BK」
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
A4サイズに対応したハンディスキャナ。発売元は先ほどの3R-HSFA620BKと同じくスリー・アールシステム。自動で原稿を読み込む他のスキャナと異なり、両手で本体を持ち、自分で原稿をなぞって読み取るタイプ。PC不要で動作するため、持ち歩いて外出先でスキャンしたい場合に向く。読み取ったデータはmicroSDに保存するほか、USB経由でPCにも転送できる。ファイルフォーマットはJPGのみ。WindowsのほかMacにも対応する。
基本的な使い方としては、まず電源を投入後、カラーかモノクロか、および解像度を選択する。解像度は高画質(HIGH、600dpi)と低画質(LOW、300dpi)を用意。これらの情報は本体上部の液晶画面に表示する。ボタンなどのレイアウトこそ異なるが、画面そのものは先の「3R-HSFA620BK」と同じだ。
各モードの選択が済んだら原稿の上にスキャナをあて、ボタンを1回押してスキャンを開始する。自走式ではないので、エラーが出ないようゆっくりと動かす。メーカーサイトなどには「片手で」と書かれているが、実際に使ってみた限りでは両手で操作するのが無難だ。A4カラーを読み取る際のスピードは、高画質モードで13秒以下、通常時で3秒以下だという。
最後まで読み取ったら、ボタンを押すか、数秒間放置しておくことでスキャン完了、データがmicroSDに保存される。正しく保存できれば液晶画面の数字のカウントが増える仕組みだ。本体での画像プレビューはできないため、正しくスキャンされているか確認するためにはPCにいったん転送して表示する必要がある。
画質については、同じ300dpiではあるものの、読み取り方式が異なるせいか、前述の2製品に比べると粒子が粗く、また全体的にぼやけた印象だ。ホワイトバランスはデフォルトではやや明るめになっているようなので、気になるようであれば同梱シートを用いて調整するとよいだろう。
さきに紹介した「3R-HSFA620BK」と同様、最大読取サイズはA4とされているが、最大で127センチ(低解像度時)まで読み取れるので、長尺物のスキャンにも向く。ただし機構上ゆがみが発生するリスクは考慮しておいたほうがよいだろう。駆動は単三形電池2本、重量は電池込みで約212グラムとかなり軽量で、持ち運びの苦にはならない。
手でなぞるというスキャン方式は操作がわずらわしい半面、用紙送りの機構を持たないことから本体がコンパクト。そのため持ち運びに向くが、段差があるとスキャンがゆがみやすいため、薄手の紙に事実上限定されてしまう。用途を見極めて使うべきだろう。
製品名 | 実勢価格 | 発売元 | 大きさ | 重さ | 電源 | 保存ファイル形式 |
---|---|---|---|---|---|---|
3R-HSA610BK | 1万4800円 | スリー・アールシステム | 256×30×31ミリ | 約212グラム(電池含む) | 単三形乾電池×2/USBバスパワー | JPG |
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