住宅ローンを利用した人の8割以上が「変動セレクト住宅ローン」を選択 ソニー銀行

» 2021年06月23日 17時55分 公開

 ソニー銀行は、2020年度に住宅ローンを利用した人の利用動向をまとめた。その結果、「新規購入」「借り換え」ともに8割以上が、変動金利の引き下げ幅が大きい「変動セレクト住宅ローン」を選択したことが分かった。新たなローンを借りて、返済中の住宅ローンを一括返済する「借り換え」では、「変動セレクト住宅ローン」を選択する人の割合が10%以上上昇しており、長引く低金利の影響が色濃く出た形だ。

住宅ローンを利用した人の利用動向は?
新規購入、借り換えともに8割以上が「変動セレクト住宅ローン」を選択(以下リリースより)

 金利タイプ別でも、新規購入で9割以上、借り換えで8割以上が変動金利を選択した。借り換えでは、19年度と比べて変動金利を選択する割合が10%上昇した。「変動セレクト住宅ローン」を選択する場合、新規借り入れ時は変動金利のみの利用となるため、新規購入、借り換えともに変動金利を選択する人が多くなっている。

 ソニー銀行は、変動金利から固定金利への変更の手数料を無料としているため、借り入れ時は変動金利でスタートし、翌月の金利を見て金利変更を判断しようと考える利用者もいると分析する。

金利タイプ別:新規購入で9割以上、借り換えで8割以上が変動金利を選択

 住宅ローンの債務者が返済期間中に死亡または高度障害状態になったときなどに、その保険金で住宅ローンの残高が完済される団体信用生命保険についても調査した。「保障特約付き団体信用生命保険別」では、新規購入・借り換えともに保障が手厚い団信に加入する人が増加。金利上乗せがない「がん団信50」の一番人気が継続している一方、年0.1〜0.2%の金利上乗せのある、がん100%保障が付いた3種類の団信(がん団信100、3大疾病団信、生活習慣病団信)が増加した。

 特に「がん団信100」は19年度より10ポイント近く上昇。金利だけでなく、団信の保障内容も含めたトータルコストで比較する傾向が高まっているようだ。

保障特約付き団体信用生命保険別:金利上乗せのある特約付き団信が増加

 自己資金拠出割合別の結果では、新規購入では5割以上が自己資金10%以上を選択した。なお、購入する物件の購入価格および建築される物件の建築請負価格の合計額に対して90%以内の利用者を、自己資金10%以上とした。

自己資金拠出割合別:新規購入は5割以上が自己資金10%以上を選択

 本調査は20年度に住宅ローンを借り入れした人の、21年3月31日時点のデータを基に集計している。

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