なんとか踏ん張りとどまっているとはいえ、コロナの爪痕(つめあと)は深い。春華堂はコロナ前のタイミングで大きな投資もしており、その借金の返済計画が大幅にずれ込んでいる。ここに軌道修正をかけなくてはならない。
「今まではある程度余力を持った上で、次なる一手を打ってきました。それがカツカツの状態になってしまった。まずは戻すことが先決。たとえ1、2年は売り上げが止まったとしても、どうにか雇用と会社だけは維持できる体力に戻して、自分たちの子どもの世代にバトンタッチしていきたい」
その未来を見据えた一大プロジェクトが、4月に開業した複合施設「SWEETS BANK(スイーツバンク)」だ。こだわり尽くした結果、2年以上もスケジュールを後ろ倒しした。当然、その分のコストもかさんだ。
そうまでしても春華堂や山崎社長が目指したもの、追求したものとは何か。次回はそこに賭けた思いに迫る(50億円を投じてでも、新施設で「うなぎパイ」の思いを春華堂が再現したかった理由)。
伏見学(ふしみ まなぶ)
フリーランス記者。1979年生まれ。神奈川県出身。専門テーマは「地方創生」「働き方/生き方」。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学院政策・メディア研究科修了。ニュースサイト「ITmedia」を経て、社会課題解決メディア「Renews」の立ち上げに参画。
50億円を投じてでも、新施設で「うなぎパイ」の思いを春華堂が再現したかった理由
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