OMOのホテル名には、数字が入っている。これはサービスの幅を表し3は宿泊特化型、5以上になると外来で利用可能なカフェ機能があり、7はレストランがあるフルサービスホテルというように数値が大きいほど機能を充実させている。
ただ実際に宿泊をしてみると、必ずしも同じ数値のホテルなら体感価値が横並びということもなく、施設ごとの個性が際立つ。ホテル数が増え、通常でいうビジネスホテルから、OMO7大阪が開業するとラグジュアリーなカテゴリーまで、レベル感も混在し、ブランドとしての統一感という面では少々ぼやけた印象が否めない。ただこれもブランド戦略上は織り込み済みだと、阿部さんは語る。
「都市観光ホテルでは後発組とあって、まずは『都市で泊まるならOMO』という認知拡大を最優先、あえて1ブランドでの展開としています。多少の混乱や分かりにくさは織り込み済みです。新規案件の中には再生案件も多く、ハードについては元のものを生かしながらの運営が求められます。もちろん稼働を上げるという使命もあり、それらとのバランスをとりながらブランディングを進める難しさはあります。他ブランドもそうだったようにブランドプロミスも最適な表現に練り直し、顧客ニーズ、市場の成長にあわせてブランドを創造していく必要性は感じています」
そういった中、顧客のニーズと提供価値を結び付ける鍵が「どんな滞在ができるか」を表現した施設のコンセプト(キャッチフレーズ)だ。
例えば、4月に開業するOMO7大阪なら「ほれてまうわ、なにわ」、OMO3札幌すすきのなら「幸せな夜更かし」、OMO3京都東寺は「心の時空トリップ」というような具合だ。
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