ところで「ななつ星in九州」の報道資料が公開されると、鉄道ファン界隈がちょっとざわついた。こんな記述があったからだ。
- [サロン(2号車)]お食事などをお楽しみいただいていた2号車がサロンとして生まれ変わります。
- [バーラウンジ(3号車)]ななつ星の中でもより特別な空間としてバーが誕生します。
- [新たな食事施設]コースの刷新に伴い、お料理も新しく生まれ変わります。
ダイニングカーはサロンになる(出典:JR九州、報道資料)
3号車は寝室を解体してバーラウンジとギャラリーショップを設置(出典:JR九州、報道資料)
文章だけ見ると「高級クルーズトレインから食堂車がなくなる」「食事は地上の新レストランで」と読み取れる。そうなると、各地のレストランを巡るベッドルーム列車になってしまう。しかし、添えられた写真を見ると、1号車のラウンジカーのテーブルに白いテーブルクロスをしつらえて食事を提供する様子が分かる。
これはどういうことか。JR九州に確認したところ「従来もお食事はダイニングカーとラウンジカーで提供しておりました。リニューアルに当たり定員が減りましたので、テーブル席はラウンジカーで十分と判断しました」とのことだった。公式サイトの電子版パンフレットを確認すると、車中の食事が設定されていた。
食堂車機能は1号車に残る(出典:JR九州、報道資料)
- 次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
西九州新幹線開業、北陸新幹線敦賀延伸の開業時期が近づいている。そこで今回は、新幹線基本計画路線の現在の動きをまとめてみた。新幹線の構想は各県にあるが、計画は「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」として告示されている。これと費用便益比、各地のロビー活動の現状などから、今後を占ってみたい。
- ドラえもんがつくった地下鉄は公共交通か? ローカル線問題を考える
『ドラえもん』に「地下鉄を作っちゃえ」という話がある。のび太がパパのためにつくった地下鉄は公共交通と認められるか。この話をもとに、公共交通になるための過程、利用者減少から撤退への道のりを考えてみたい。
- 2025年の大阪・関西万博で、鉄道の路線図はどうなるのか
2025年に大阪、夢洲で「2025年大阪・関西万博」が開催される。政府は主要公共交通機関に大阪メトロ中央線を位置付けた。このほか会場へのアクセスには船とバス、さらに具体化していない鉄道ルートが3つ、近畿日本鉄道の構想もある。また会場内の交通には、3種類のモビリティが計画されている。
- なぜ「時速5キロの乗り物」をつくったのか 動かしてみて、分かってきたこと
時速5キロで走行する乗り物「iino(イイノ)」をご存じだろうか。関西電力100%子会社の「ゲキダンイイノ」が開発したところ、全国各地を「のろのろ」と動いているのだ。2月、神戸市の三宮で実証実験を行ったところ、どんなことが分かってきたのだろうか。
- 新幹線だけじゃない! JR東海の「在来線」はどうなってるのか
JR東海といえば「東海道新幹線を運行する会社」「リニア中央新幹線を建設する会社」というイメージが強い。報道も新幹線絡みが多い。しかしほかのJR旅客会社と同様に在来線も運行している。そして「新幹線ばかり優遇して、在来線の取り組みは弱い」という声もある。本当だろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.