投票すると「ラーメン替え玉1杯無料!」 “選挙割”を実施する企業はなぜ増えたのか?全国約50社・2500店舗以上が参加(4/6 ページ)

» 2022年07月08日 06時30分 公開
[樋口隆充ITmedia]

欧州でも選挙割 模擬選挙アプリもリリース

 12年の衆院選を皮切りに、全国で選挙が行われる度に活動規模を広げてきた。最近では21年10月の衆院選の他、東京都知事選(20年7月)や東京都議選(21年7月)、千葉県知事選(21年3月)、名古屋市長選(21年4月)など大規模自治体の選挙でも選挙割を実施している。

photo 選挙割は12年の衆院選から活動を開始(出典:選挙割公式Webサイト)

 活動範囲は日本国内だけにとどまらない。これまでの活動には、日本に留学中の外国人留学生も参加した。このうち、ルーマニアとドイツ出身の留学生が帰国後、地元の選挙で選挙割の活動を実施。日本の事務局と連携しながら、参加店舗を開拓したという。国外にも活動範囲が広がっている。

photo 選挙割は海外でも(出典:同公式Webサイト)

 今回の参院選に向けては、新たな取り組みとして店舗情報や割引き情報を記入するだけで、選挙割参加中の店舗が、SNS投稿用の広告画像を生成できるようにした「センキョ割ジェネレーター」や、専用アプリ内で模擬投票することで選挙割を受けられるようにした「センキョ割アプリ」をリリース。参加企業の拡充や、18歳未満の「未来の有権者」に対するアプローチも図っている。

photo センキョ割ジェネレーターで作成した画像(出典:同公式Webサイト)

「選挙をクリスマス並みの国民的イベントに」

 佐藤代表は有権者に向けて「投票前には立候補者の過去の経歴や実績などをよく確認し、投票後は選挙割を楽しんでほしい」と選挙割の利用を呼び掛けた。今後の団体の活動については「参加企業数を増やし、選挙への参加をクリスマスや正月並みの国民的イベントにしたい」と意気込んだ。

photo 選挙割のサービスを受けるには各選管が発行する「投票済み証明書」が必要(出典:練馬区産業振興公社公式Webサイト)

 佐藤代表の主催団体では、選挙割に参加する事業者や、メンバーを募集している。

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