“暴露系YouTuber”「ガーシー」当選の衝撃、NHK党・立花党首が「選挙はビジネス」と語るワケ(3/5 ページ)

» 2022年07月15日 06時30分 公開
[樋口隆充ITmedia]

大物ユーチューバーとコラボ、Web広告不要に

 近年はテレビや新聞などに加え、若年層からの支持を集めるため、YouTubeなどで流れるWeb広告を積極的に活用する政党が増加している。立花党首によると「Web広告代がかなりの金額になっており、選挙費用増加の一因になっている」と指摘する。N党はWeb広告の代わりに、有名インフルエンサーとのコラボで知名度向上につなげている。

 参院選の選挙期間中は、チャンネル登録者数476万人を誇るYouTuberヒカルさん、“青汁王子”こと実業家の三崎優太さん(チャンネル登録者数約85万人)が応援演説に駆け付けた他、以前から親交がある“ホリエモン”こと堀江貴文さんのYouTubeチャンネルに出演し、自党をPR。

 出演費用の支出は公選法に抵触するため、彼らのような大物YouTuberとのコラボにも費用はかかっていないという。公選法を逆手に利用し、費用をかけずに、Z世代など若年層への効率的なPRに成功した。

 若年層に人気があるインフルエンサーを通じて、N党の各候補者が配信するYouTube動画を視聴してもらうことで、再生回数が増え、それに伴う広告収入も入る。

 また、前回19年の参院選の比例区で、得票率2%を得た上で、立花党首自身が当選。総務省が定める「所属国会議員1人、得票率2%以上」の政党要件を満たしたことで、政党交付金の支給対象に。これにより、政見放送における要件を満たし、今回の参院選では政見放送をテレビ局で無料放送できるようになった。

photo 政見放送に関するルール(出典:総務省公式Webサイト

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