マーケティング・シンカ論

「マーケ課題の優先順位を付けられない」「社内でフィードバックをもらえない」 マーケターの悩みQ&A12選トライバルメディアハウスの「マーケティングの学び方を学ぶ塾」(1/3 ページ)

» 2024年04月17日 08時30分 公開
[池田 紀行ITmedia]

連載:トライバルメディアハウスの「マーケティングの学び方を学ぶ塾」

マーケティングはビジネスを成功に導く武器です。しかし、その領域は広範で専門性が高いことに加え、テクノロジーの進化や消費者ニーズの変化を常に反映させる必要があるため、簡単に扱えるようにはなりません。にもかかわらず、基本の学び方を理解せずに迷子になるマーケターが後を絶ちません。本連載では「マーケティングの学び方を学ぶ方法」を解説します。マーケティングの学習法を身に付けて初めて、マーケターのスタートラインに立つことができます。トライバルメディアハウスの「マーケティングの学び方を学ぶ塾」開校です。

 前回は、マーケ学習効果を加速させる具体的方法として、学んだ理論を日々の買い物などの中でメタ思考していく生活習慣術について解説しました。

 最終回となる今回は、本連載の締めくくりとして、当社が運営する「マーケティングが無料で学べるMARPS」の会員と、Xユーザー(主に池田のフォロワー)に聞いた「マーケティング学習」におけるお悩みQ&Aをお送りします。

 1ページ目は回答者の属性や現在行っている学習についての収集結果の紹介になりますので、Q&Aを見たい方は2ページ目からお読みください。

回答者の属性

 調査に協力してくれたのは78名でした(ありがとうございます!)。回答者の属性は以下の通りです。

・年齢とマーケティングの実務経験:MARPS会員は35歳以下と35歳以上が半々ですが、回答者は中堅からベテランが過半となりました。

・所属企業と部署・役職:B2C企業、B2B企業、支援会社(広告会社など)がそれぞれ約3分の1ずつ。所属部署(担っている役割)、役職、企業規模もそれぞれまんべんなくご回答いただきました。

・MARPS会員の比率:MARPS会員だけでなく、私のXでもアンケート協力を呼びかけましたが、結果はほぼMAPRS会員の回答となりました。ここから学習の状況概況について集計結果を示しますが、「世の中の一般的なマーケターの学習状況」ではなく、あくまで主体的・自律的に学習に取り組んでいるMARPS会員の回答結果であることに注意してください(バイアスがかかっています)。

・自己研鑽に投下している時間:週に1〜3時間が40%、4時間以上が50%以上と、かなり積極的に学習に取り組んでいる様子がうかがえます。

・月間読書数:読書数も比較的多めな印象です(偉い!)

・学習内容:仮説通り、70%の人が「実務上、課題と感じている領域について学ぶ」と回答している一方で、60%が「理論を学ぶ(教科書や理論書をもとに学ぶ)」と回答しています(偉い!)

・マーケティング学習の方法:学習方法を複数回答と単一回答に分類しました。やはり主たる方法は書籍(読書)で、次いで日経クロストレンドなどのWebメディア、無料のウェビナー、SNS(X)、YouTubeが人気です。

・アウトプット法:「手帳やメモアプリに要点をまとめる」「実務で用いる」が多く、次いで「パワーポイントなどで図式化・資料化する」「同僚や部下などに口頭で伝える」「XなどのSNSや、社内チャットで要点を共有する」など、さまざまな方法でアウトプットに取り組んでいます。

 また、アウトプットする際に気を付けていることについては、多くの人が「学んだことについて深く思考を巡らせる」「自分の意見やさらなる疑問を持つようにする」「抽象化する(本質を取り出すようにする)」「図式化して整理する」など、漫然とインプットするのではなく、できる限り自分の頭で考えるプロセスに気を付けて取り組んでいます(偉い!)

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