エントリー向けという位置づけながらも、1800万画素CMOSセンサーやISO感度100〜12800の感度領域拡大、高精細ワイド液晶、新UI、マニュアル露出対応のフルHD動画撮影機能など、充実した基本性能を持つモデルとして登場した「EOS Kiss X4」。既存モデル「EOS Kiss X3」と見比べつつ写真で紹介する。
キットレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」を装着した状態では、一目見ると既存モデル「EOS Kiss X3」と非常に似通った雰囲気となる。肩のラインがやや滑らかになり、ストロボ部分のラインに若干の差異があるほか、「Kiss」のロゴが移動したりといった細かな相違点はあるが、全体的な雰囲気は変わらない。
背面もイメージは共通するが、左上の「MENU」「DISP」ボタンの形状が円形から、だ円に変更され、Kiss X3ではライブビュー/動画撮影ボタンのあった位置に「クイック設定」ボタンが新設された。なお、ライブビュー/動画撮影ボタンはアイピースの右に移動している。上面はダイヤルの表面色がシルバーからブラックになったほかは、ボタン配置などに変更はない。

前面。全体的なイメージはKiss X3に共通するが、やや丸みを帯びたほか「Kiss X」のロゴが上部に移動した(写真=左)、背面。Kiss X3ではライブビュー/動画撮影ボタンのあった位置に「クイック設定」ボタンが設けられた(写真=右)新たにボタンが設けられた「クイック設定」だが、これはクイック設定ボタンを押すと、選択しているモードダイヤルに応じた設定可能項目が背面液晶に表示され、電子ダイヤルや十字キーで操作できる。
仮にモードダイヤル「ポートレート」選択時に、画像サイズを変更するとする。Kiss X4で「ポートレート」選択時にクイック設定ボタンを押すと、背面液晶に操作可能な設定項目が表示され、十字キーで選択、電子ダイヤルで設定を変更できるため、どの撮影モードでどの設定を操作でき、また、設定するにも背面液晶から行える。ボディに用意されている各種ボタンの意味が把握し切れていない購入直後でも、容易に操作が可能だ。

モードダイヤル「ポートレート」選択時に、「クイック設定」ボタンを押したところ。操作可能な項目がアクティブ表示され、十字キーと電子ダイヤルで操作できる(写真=左)、モードダイヤル「マニュアル」選択時。シャッタースピードや絞り、ISO感度などすべての項目が画面上から操作できる(写真=右)背面液晶はKiss X3と同サイズの3型だが、アスペクト比の変更(4:3→3:2)と高精細化(92万画素→104万画素)が行われた。その変化を最も感じるのがメニュー画面で、上部に項目を示すアイコン、その下に詳細設定項目という構成こそ変化はないものの、アイコン数は5つから9つに増加している。
Kiss X4の本体サイズは128.8(幅)×97.5(高さ)×75.3(奥行)ミリ。Kiss X3のカタログには128.8(幅)×97.5(高さ)×61.9(奥行)ミリとの数値が記載されているが、Kiss X3販売開始後にCIPA(カメラ映像機器工業会)による測定方法が変更されたため、新しい測定方法を適用するとKiss X3の本体サイズは128.8(幅)×97.5(高さ)×75.3(奥行)ミリとなり、Kiss X4とまったく同じ数値となる。
数値の上では同社ハイアマチュア機「EOS 7D」と同一となる1800万画素CMOSセンサーやISO感度領域拡大から得られる映像については、後日詳細レビューを掲載する予定だ。
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