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エントリークラス デジタル一眼、価格比較 2010冬価格比較

» 2010年12月16日 10時30分 公開
[ITmedia]

 ミラーレスタイプの躍進に注目が集まる昨今だが、充実した基本性能を持つデジタル一眼レフも引き続き、高い人気を誇っている。毎週掲載しているGfK Japan調べによる、デジタルカメラの販売ランキングをみてもそれは明らかで、現時点での最新デジタル一眼ランキング(2010年11月29日〜12月5日)を見ても、キヤノン「EOS Kiss X4」(ダブルズームキット)が1位、「EOS Kiss X3」(ダブルズームキット)が4位、ニコン「D3100」(ダブルズームキット)が9位と上位10機種の中で、6機種がいわゆるデジタル一眼レフとなっている(→デジタルカメラ総合販売ランキング(2010年11月29日〜12月5日):小型軽量 タッチパネル操作の「DMC-GF2」が躍進)。

photo 人気のエントリーモデル、キヤノン「EOS Kiss X4」(写真は「EF-S18-135 ISレンズキット」)

 ではミラーレス一眼ではなく、デジタル一眼レフを選択するメリットとはなんだろうか。複数を挙げることができるが、まずはオートフォーカスの高速さを挙げることができるだろう。撮像素子がAFセンサーを兼ねるミラーレス一眼とは異なり、一眼レフはレンズから入った光をミラーやプリズムでAFセンサーと撮像素子へ振り分ける仕組みを持つため、高速なAF動作を期待できる。つまり、ペットや子どもなど動きの激しい被写体に対しても、快適な撮影を可能としているのだ。

 また、成熟したジャンルの製品であるため、製品種類が豊富であり、かつ、交換レンズが豊富なこともメリットだろう。ミラーレス一眼で採用製品の多いマイクロフォーサーズ規格にも豊富なレンズバリエーションが用意されているが、ソニー「NEX」シリーズは新マウントを採用したためにレンズの種類はまだ3種類しか販売されていない。一方でいわゆるデジタル一眼レフ用としては、キヤノンやニコンといったカメラメーカーのほか、シグマ、タムロンといったレンズメーカーからも多数のレンズが販売されており、購入後にレンズ交換によって楽しめる幅が非常に広い。

 ミラーレス一眼に比べると「重い」「操作が難しそう」「動画が撮りにくい」といったマイナス点を指摘されることもあるが、最近では各社とも本体の軽量化に積極的に取り組んでいるほか、専門用語を用いないユーザーインタフェースを充実させるなどして取っつきにくさを緩和している。動画についても動画ボタンを独立して設けるなど、様々な面で改良が施されている。

 特にこれらの配慮についてはエントリークラスの製品について顕著であり、後にレンズ交換あるいはボディ買い替えによるステップアップを視野に入れているならば、充実した基本性能と購入しやすいプライスタグの付けられた、各社エントリークラスのデジタル一眼レフは購入対象として検討する価値が十分にある。

 ここでは各社主要エントリークラス製品、特に人気のダブルズームキットについて、価格を比較する(パナソニック「DMC-G2」は構造上、ミラーレス一眼に分類できるが外見の特徴からここに分類した。ビューファインダーを持たないDMC-GF1およびGF2については「価格比較:買い時は今?ミラーレス一眼、価格比較 2010冬」を参照のこと)。

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