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手のひらに収まる、96グラムの本格派「COOLPIX S01」

» 2012年10月23日 12時16分 公開
[ITmedia]
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 人に見せるとほぼ間違いなく「なにこれ!?」と注目される、ニコンのコンパクトデジカメ「COOLPIX S01」はそんなカメラだ。シリーズ最小最軽量をうたうだけあり、サイズは77(幅)×51.2(高さ)×17.2(奥行き)ミリ、約96グラム(撮影時重量)と非常に小型軽量。それでいながら、35ミリ換算29〜87ミリ相当の光学3倍ズームレンズと内蔵ストロボを備えており、本格的な撮影が可能だ。

photo 女性の手のひらにもすっぽりおさまる「COOLPIX S01」

 まずは見てその小ささやかわいらしさに驚くが、手にするとさらに驚く。スペックだけ挙げれば1/2.9型 有効1014万画素CCDに3倍ズームレンズ、手ブレは電子式、動画は最大1280×720ピクセルとスマホカメラへの対抗のために高性能化するコンパクトデジカメとして他製品へ見劣りすることは否めないが、手のひらにすっぽりと収まるサイズ感とその軽さは重厚長大路線を走る製品とは正反対でありつつ、細部の丁寧な仕上げはモノとしての存在感も十分で感動的ですらある。

photophoto 石けん箱あるいはジュエリーボックスのような外観が特徴的。写真のミラーシルバーのほかホワイト、レッド、ブラック、ピンクの5色が用意される

 小型化のためかボタン類は最低限になっており、物理的に用意されているボタンはシャッター、電源、再生の3つだけ。撮影操作はタッチパネルで行うユーザーインタフェースだ。撮影操作も大振りなアイコン(1画面に4つだけが表示される)をタップしていくスタイルで、迷うことなく利用できる。

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photophoto 大振りなアイコンで表示される操作インタフェース

 ボタンやタッチパネルのシンプルなインタフェースからも想像できるよう、ハードウェアの仕様も割り切っており、メモリカードスロットはなく約7.3Gバイトの内蔵メモリのみ、バッテリーも内蔵式で取り外しはできない。記録データの取り出しはUSB経由で行う。充電は付属のUSB/ACアダプタでも行えるが、PCにUSB接続すれば充電も行える。内蔵バッテリーでの撮影可能枚数は約190枚(CIPA基準)となっている。

photophoto スマートフォン(iPhone 4S)との比較(写真=左)、メモリは内蔵型なので撮影画像を取り出すにはケーブルで接続してやる必要がある(写真=右)

 液晶の画素数が23万画素となっていることから、撮影した直後は画像が荒く感じられるものの、PCへ取り込んでみると想像以上の写りでこちらにも驚かされる。小さくてもニコンといった感である。ISOは最高1600まで上がるが、昨今のコンデジのレベルと比較すればお世辞にも暗所には強いと言えない。それに本体が小さいのでどうしても手ブレを起こしやすい。夜間や室内での利用ならばブレないよう意識する、ストロボを積極的に使うといった気づかいが必要になる。

 デジタルフィルターは撮影時に「ノスタルジックセピア」「硬調モノクローム」「ハイキー」「ローキー」を適用可能で、撮影後ならば「トイカメラ風」「ソフト」「魚眼効果」「ミニチュア効果」「ビビッドカラー」「白黒」「セピア」「クール」を選択できる。すべての効果が撮影時に利用できないのは残念だが、それが画像処理の処理速度に起因するのならば、すべて撮影後の適用としても良かったのではないかと思う。

photophoto 撮影後フィルター適用の例。写真でかけているのは「トイカメラ」フィルター

 カメラとしての性能を問うならばアレコレ言えることは確かだが、「COOLPIX S01」にそうしたヤボは無用だ。人前でさっとポケットから出し、「なにそれ!?」という反応を楽しみながら撮るのを楽しむモデルだ。同社直販サイト「ニコンダイレクト」では1万9800円で販売されているが、店舗によっては1万円台半ばで販売されているようだ。ちょっと気を利かしたい時のプレゼントや結婚式二次会の賞品などにも適するアイテムといえるだろう。

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photophoto 撮影時「ノスタルジックセピア」適用(写真=左)、撮影後「ミニチュア効果」適用(写真=右)

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