ニコンからタッチパネル&バリアングル液晶搭載の「D5500」が登場した。バリアングル搭載のデジタル一眼レフカメラでは世界最小・最軽量という。その軽快さを味わいに、春の気配のする街をブラブラと撮り歩いた。
DXフォーマット(APS-Cサイズのセンサー)を採用したD5500に、キットレンズにもなっている、沈胴機構を採用した「AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II」を装着し構えてみる。実にコンパクトで軽い。レンズを沈胴させれば収納しやすいので、散歩や旅行などでも持ち運びが楽チンだ。また上位機種「D750」のように、深く握りやすいグリップのおかげで、しっかりとボディをホールドできるのもいい点だ。これにより手ブレも軽減できるし、確実に被写体を捉えることができる。女性や手の小さい人もこのグリップならしっくりくるのではないだろうか。
バリアングル液晶もハイアングルやローアングル撮影に有効だ。タッチシャッターと組み合わせると撮影も楽になるし、アングルに自由度が生まれる。タッチパネルの感度と操作感も良好で、タッチAFやシャッターだけでなく、再生時の画像表示でもストレスがない。さらに「タッチFn」(タッチファンクション)という機能で、ファインダーをのぞきながら右手親指でタッチパネルに触れると、フォーカスポイントを狙ったところに移動できるのが便利だった。この機能はバリアングル液晶モニターの開閉にあわせて動作範囲が変化し、各種機能設定も割り当てることができるのでとても重宝した。
写りもかなりいい。有効画素数2416万画素ローパスレス構造のセンサーは、画像処理エンジン EXPEED 4と相まって、クリアでシャープな像を提供してくれた。高感度も常用最高感度ISO25600と、エントリー機としては申し分のない性能を有している。実際に撮り歩いてみても、キビキビとした操作感と正確なAF&露出、そしてリアリティある描写で気に入ってしまったほどである。
D5500はエントリー機としての位置づけだが、上位機種のサブ機としても十分な機能と性能を備えていると思う。メイン機を持ち出すまでもないときに、気楽に撮影を楽しむのにも向いているカメラだ。多くの人にオススメしたい最新デジタル一眼レフカメラだ。
ヨコハマで見つけたオイスターバー。店先に積まれた蛎殻をD5500は繊細に描写してくれた。キビキビ感のある動きもいい。
湖畔に打ち寄せられた氷のリアリティに驚いた。透明な層から白い層までしっかりと確実に再現されている。冷たさを感じられないだろうか。
スペシャルエフェクトモード「ミニチュア効果」で高台から街を撮影。D5500は手軽にさまざまな結果の写真を手にすることができる。
AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIを装着し、プラグラムでシャッターを切っただけだが、とても立体感のある描写の写真を得られた。ボートのリアルさと背景の色合いも実に素晴らしい。
スペシャルエフェクトモード「ポップ」でバスケットボールを楽しむ少女たちと緑の公園を撮影。本来はまだ寒々しい公園だが、エフェクトのおかげで明るく表現された。こういうシチュエーションでは役に立つ機能だ。
ローパスレスのセンサーは錆だらけの門柱をリアリティ溢れる描写で撮影できる。錠の傷までもしっかりと確認できた。
妖しいエリアをブラブラと歩いていたら怪しい被写体を発見! スペシャルエフェクトモード「極彩色」でそのショッキングな色合いを強調し、コントラストを上げて撮ってみた。なかなか面白い雰囲気になったと思う。
スペシャルエフェクトモード「フォトイラスト」も興味深い仕上がりを見せてくれた。被写体に困ったり悪天候になったら、搭載された様々なモードを試して撮影を楽しむといいだろう。
泡立つラテをスペシャルエフェクトモード「トイカメラ風」で。小型軽量なD5500は気軽に持ち歩いて、日常を写真にするのにピッタリのカメラだと感じた。Wi-Fi内蔵なのでスマートフォンと連携し、写真をすぐシェアできるのも魅力。
気軽なお散歩写真から、本格的に持ち出しての風景撮影など、あらゆるジャンルで活躍できるカメラがこのD5500だろう。入門者から中上級者まで幅広い人にオススメしたい。
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