先日、「ドライブ難民」やら「キーボードとマウス」やらの記事を読んでくれたわたしの後輩(しかもPCオタクと思われるほどキャリアが長く、よく知っているニクい奴)が「そういえば、わたしはキーボード難民ですよ」と言ってきた。
聞いてみると、「とっても古い、愛着のあるキーボードが捨てられずに困っている」ということのようだ。
現在、キーボードを接続する一般的なコネクタは、PS/2とUSBだ。この2つはいまさら説明しなくてもいいだろう。しかし「大昔」(といってもほんの10年ほど前だけど)には、PS/2とよく似ているが、それより形状が大きなAT形式(Din 5pin)のコネクタ(Wikipediaへのリンク)というものがあった。信号はPS/2と互換性があるから、PS/2−AT変換コネクタなんてものも出回っていた。今はAT形式のコネクタが消滅してしまったので、それに対応するキーボードも売られなくなってしまった。
Din 5pinの記事ってあるのかしら。そう思って調べてみたら、ありました。2001年に売られていたキーボードにも、PS/2からAT(Din 5pin)への変換アダプタが付属していたのね。ちょっとびっくり。
彼が愛着を感じているそのキーボードは、上の記事よりもはるかに古い、AT形式で接続するキーボード。もう10年以上は使い続けているという(ただし、自宅で。だから先日の記事を書いた時には気が付かなかった)。最近ではPS/2でさえ「レガシー」なポートだといわれており、キーボード接続はUSBのみ、というPCも多い。
「ATをPS/2に変換して、それをさらにUSBに変換したら、なんだかコワくて」と彼は言うが、彼自身、おそらくそんなことは思っちゃいない。その話題の影に、「わたしは10年以上も同じキーボードを使い続けているんですよ」ということを自慢したかった、ということが見え隠れ……。キーボードにこだわっている人って、みんな自慢したがりなのかしら?
だれか、彼に何か言ってやってください。
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