ある開発者によると、Oracleは商談の最後の切り札としてMySQLを利用するつもりだという。
「彼らはOracleデータベースをどうしても売ることができない場合にだけ、最後の選択肢としてMySQLを持ち出してくるだろう」と、この開発者は話す。「それから1〜2年後に再び顧客のところにやってきて、Oracle 12、あるいはその時点での最新版にアップグレードするよう促すだろう」
「賭けてもいいが、彼らがMySQLにエンタープライズ機能を組み込むとは思えない」(同開発者)
あるMySQL管理者によると、このオープンソースデータベースにOracleの財務的後ろ盾が付くのは良いことだという。Sunの財務基盤が「危なっかしい」状況であるからだ。
「わたしの考えでは、最も重要なことはOracleデータベースとMySQLが同じ側に立ったということだ。これはMicrosoft SQLと戦う上で強力なタッグになる」と同管理者は話す。
MySQLとSQLに対する古くからの競合ベンダーである米Ingresのロジャー・バークハート社長兼CEOは、eWEEKへの電子メールの中で「OracleはSolaris OSを欲しがっており、またMicrosoftの開発エコシステムの力に対抗するために、SunのJava資産をコントロールしたいと考えている」と述べている。
「MySQLデータベースとGlassfish Application Serverは無償でパッケージに付属しているが、Oracleはこれらの製品が自社の主力データベースとWebLogicアプリケーションサーバビジネスのライセンス収入を浸食するのを許さないだろう」とバークハート氏は記している。
「Glassfish/MySQLは、Oracleのプロプライエタリ製品の業務利用への入り口を提供する開発者向け製品として位置付けられるだろう。本格的な業務用途に対応する競争力の高い製品にするのに必要な長期的投資は期待できず、Oracle独自のインタフェースと管理ツールがMySQLで数多く採用される可能性が高い」(同氏)
いろいろな意見が聞かれたが、結局のところ、あるデータベース管理者のコメントに落ち着くようだ。
「すべてはラリー(エリソン氏、Oracleの共同創業者でCEO)次第だ。何がどうあれ、彼は自分がやりたいようにするだろう」(同管理者)
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