IBM、モバイル技術研究に1億ドル投資PCの大御所、スマートフォンに本腰

IBMはビジネスおよびコンシューマー向けモバイルコミュニケーション技術の研究に向こう5年間で1億ドル投入すると発表した。

» 2009年06月18日 10時40分 公開
[ITmedia]

 米IBMは6月17日、モバイルサービスの研究に向こう5年間で1億ドルを投じる計画を発表した。近年の世界的な携帯端末の普及を背景に、ビジネスおよびコンシューマー向けのモバイルコミュニケーション技術をより向上させることを目指す。

 同社は研究テーマとしてエンタープライズでのモバイル活用、モバイルでのネット接続、モバイル向けWebサービスの3つを掲げている。エンタープライズでのモバイル活用では、「BlueStar」と呼ばれる新技術を開発中。これは企業での携帯端末とアプリケーション管理の利用を自動化する技術で、現在保険会社でパイロット版をテストしている。例えば、顧客からの問い合わせを携帯端末のGPS機能と予定表を利用して適切な担当者に割り当てるといったことが可能になる。

 IBMの調査によると、現在世界の83%の地域ではまだPCによるインターネット接続が普及していない。モバイルでのネット接続に関する研究では、こうした地域のために、携帯端末でのインターネット利用を可能する技術を開発する。同社は既に南インドでパイロットプログラムを立ち上げ、音声によるインターネット情報の取得実験を行っている。

 モバイル向けWebサービスの研究では、キャリア向けの顧客分析技術、医療機関向けの情報サービスなどを開発する。

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