Androidアプリストアとしては比較的後発になるAmazon Appstoreには、Amazonの特徴である「1-Click」や「おすすめ商品」のほか、購入前にEC2上のアプリをPCで試用できる「Test Drive」機能が備わっている。
米Amazon.comは3月22日(現地時間)、Android搭載スマートフォンおよびタブレット向けのアプリストア「Amazon Appstore for Android」を立ち上げたと発表した。Androidユーザーは、AmazonのアカウントでAndroidアプリをダウンロード購入できる。スタート時点では米国内のみのサービスで、将来的には提供地域を広げていくという。
同社は1月に同アプリストアを発表し、開発者の登録を開始した。現在、約4000本の無料・有料アプリが登録されている。すべてのアプリは登録時にAmazonがガイドラインに従って審査しており、安全だとしている。毎日1本の有料アプリを無料で提供しており、初日の無料アプリは米Rovioの人気ゲームアプリ「Angry Birds」のスペシャル版「Angry Birds Rio」だ。
Android向けアプリストアは米GoogleのAndroid Marketほか、サードパーティーが運営するストアも多数先行しているが、Amazonはオンラインショップのノウハウを生かして差別化を図っている。例えば1回のクリックで注文ができる「1-Click」や、Amazon独自のアルゴリズムによる「おすすめ商品」機能が備わっている。また、書籍・コミックブックのコンテンツが充実している。
大きな特徴は、Android端末にダウンロードする前にPC上でアプリを試せる「Test Drive」機能だ。Test Driveに対応しているアプリの紹介ページで「Test drive now」ボタンをクリックすると、アプリ開発者がAmazon EC2上で提供しているアプリをマウスのクリックで試用できる。Test Driveを利用するにはAdobe Flashが必要。
ユーザーは、Android Appstoreアプリを端末にインストールすることで、端末から直接アプリをダウンロード購入することもできる。Appstoreアプリからも1-Click購入が可能で、おすすめ商品も表示される。個別のアプリ紹介ページでは、画像のほか、アプリによっては動画による操作説明が掲載されているものもある。
米Appleは3月21日、Amazon Appstoreの名称に関し、同社が商標登録を申請中の「APP STORE」を不正に利用しているとしてAmazonを提訴した。AppleがiOS端末向けに運営している「App Store」の現在の登録アプリ数は約35万本、GoogleのAndroid Marketのアプリ数は約15万本だ。
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