Cloud Foundryでは、開発者はフレームワーク、アプリサービス、アプリを配信するクラウドをそれぞれ複数の候補から選択できる。
米EMC傘下のVMwareは4月12日(現地時間)、同社の「Open PaaS」戦略に基づくオープンプラットフォーム「Cloud Foundry」を発表した。同社が2009年に買収した米SpringSourceのJavaクラウドプラットフォーム「SpringSource Cloud Foundry」を基にしたプラットフォームになっている。
Cloud Foundryでは、開発者は利用するフレームワーク、アプリサービス、アプリを配信するクラウドをそれぞれ選択できる。フレームワークとしては、Spring、Grails、Node.js、Ruby on Railsをサポートしており、今後対象とするフレームワークを増やしていくという。
アプリケーションサービスとしては、まずはMySQL、Redis、MongoDBのサポートでスタートする。向こう数カ月のうちに同社のvFabricのほか、主要なサードパーティーの技術もサポートしていく計画だ。
Cloud Foundryは、構築したアプリをプライベート、パブリック、ハイブリッドのいずれのクラウドでも配信できる。同社のvSphereおよびvCloudのほか、米Amazon Web Servicesなどのパブリッククラウドサービスで運営できる。オープンアーキテクチャであるため、EucalyptusやOpenStackのクラウドに対応するとしている。
同社は開発者がCloud Foundryを試用するためのサイトwww.CloudFoundry.comのβ版を立ち上げた。利用は招待制で、今日からエントリできる。
また、開発者がノートPC上の仮想マシンで利用できるCloud Foundryの小型版「Micro Cloud」を第2四半期中に提供する計画だ。開発者はMicro Cloudを利用することで、自分のPCでアプリの構築とテストを行える。
VMwareはCloud Foundryをオープンソースのプラットフォームとして公開し、プロジェクトのコミュニティーCloudFoundry.orgを立ち上げた。Cloud FoundryのコードはApache 2ライセンスの下、GitHubで公開されている。
VMwareはSpringSource買収以来、多数のクラウド関連企業を買収し、PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)の提供に注力してきた。4月4日には、親会社のEMCが2007年に買収で入手したSaaS型オンラインバックアップソリューション「Mozy」の開発チームをEMCから買収している。
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