NECのスマホ活用営業支援システム、さわやか信用金庫で利用開始へ

信用金庫の営業担当者が外出先でスマートフォンを活用し、顧客情報の照会や預り証の発行などの業務ができるシステムを開発。3信用金庫で採用された。

» 2012年06月01日 19時21分 公開
[ITmedia]

 NECは6月1日、信用金庫の営業担当者が外出先でスマートフォンを活用して顧客情報の照会や預り証の発行などの業務ができる「信用金庫向け営業支援システムfor Android」を発売した。6月中旬からさわやか信用金庫(東京都港区)で利用を開始し、ほかに2つの信用金庫が採用を決定している。

 新システムは、これまで専用端末や携帯電話で行っていた営業の業務(訪問管理、顧客情報照会、集金・通帳・証書等の預り証の発行、商品情報照会など)をAndroidスマートフォンに対応させたもの。スマートフォンからを信用金庫内に設置された営業支援サーバに安全に接続して、外出先でも業務をできるようにしている。システム価格は、30店舗で100台のスマートフォンを利用する場合が5000万円(税別)から。

 さわやか信用金庫は、56店舗の約450人の営業担当者がこのシステムを利用する。営業担当者から業務環境の改善要望があり、法人利用に対応したスマートフォン機種が充実してきたことで、システムの更改を決定したという。

利用イメージ

 新システムでは従来端末と同様にスマートフォンでも営業の業務ができ、預り証をBluetooth経由でモバイルプリンタにつないでその場で発行できるようにした。スマートフォンのカメラで担保物件等の撮影や、GPS機能と地図情報システムを連携させた災害時の営業担当者の安否確認、スマートフォンが紛失した際の所在調査もできるという。通信回線経由で印鑑照会も行える。

 集金や預かりに関する情報などをスマートフォンからすぐに営業支援サーバへアップロードすることで、担当者が帰店後に作業をする必要がなくなるなどの業務効率を改善。信用金庫の主要業務である融資業務のプロセス全般をカバーするという。セキュリティ面ではスマートフォンからアクセスする情報を最小限度にし、紛失などの場合に遠隔操作で保存データを消去するなどの対策を講じた

 NECは今後3年間で30金庫(端末台数で5000台規模)に同システムの納入することを目指すとしている。

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