仮想基盤への脱却によるNTTぷららのメリットは、具体的にどのようなものか。まず挙げられるのが、サーバ導入に要する期間と人的コストの大幅削減である。従来環境では物理サーバ環境では、機材の調達だけでも1カ月半を要し、構築などを含めると作業完了に約2カ月を要していた。
「しかし、仮想環境では余剰サーバリソースを基に仮想マシンを複製するだけで、ほぼ作業は完了します。その結果、サーバ調達に要する期間を約9割、作業コストも約8割削減できる。ビジネスの俊敏性も確実に向上させられているのです」(NTTぷららの嶋寺氏)
嶋寺氏によれば、NTTぷららでは2012年から新規サーバの7〜8割を仮想サーバで整備しており、今では全サーバの3割にあたる約500台が仮想サーバに置き換わっているという。
DB仮想化を通じてハードウェアを刷新したことで、処理能力も2倍に向上。加えて、すでに述べた理由からライセンスコストは半減、サーバ台数も減ったことでデータセンターのラックコストも4分の1にまで圧縮されている。
「Solaris×仮想化」で、時代の要請に応えた進化版コンテンツ配信環境を整えているNTTぷらら。「コストに明確な利点があったからこその選択です。Solarisは高いと思う人は多そうですが、仮想化して使えば実はそうでもない、むしろメリットがあると気がつきました」(NTTぷららの嶋寺氏)
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