Oralcle OpenWorld 2001 San Franciscoレポート

2001年12月3日

「オラクル使い」になれる1週間,OOW 2001開幕

オラクルは12月3日,米国カリフォルニア州サンフランシスコのモスコーニ・センターで同社のプライベートカンファレンス「Oracle OpenWorld 2001」(OOW 2001)を開幕した。不安定な社会要因をものともせず,4万人という過去最高の来場者が見込まれている。


基調講演:

「DBのクラスタ化率は3年以内に50%になる」とコンパックCEO

Oracle OpenWorld 2001 San Franciscoの最初のキーノートスピーカーとしてステージに招かれたのは,コンパックコンピュータのマイケル・カペラス会長兼CEOだった。「クラスタこそが柔軟で,複雑さを隠してくれ,またシステムの信頼性を高めてくれる技術だ」とし,DBのクラスタ化率は3年以内に50%になるとの見通しを示した。


基調講演:

「Let's RAC!」とインテルCEO,オラクルと共にマクロコンピューティングを推進

Oracle OpenWorldの初日は,事実上の「インテルデー」となった。コンパックのカペラスCEOに続き,午後の基調講演にはインテルの社長兼CEO,クレイグ・バレット氏が登場し,「標準ベースでビルディングブロック化し,さらにオラクルのようなパートナーらと協力して,幾つものソリューションとして市場に提供していくことが重要だ」と話した。


基調講演:

完全なデータ統合を旗印に磨かれるOracle9i

12月3日,「Oracle OpenWorld 2001」(OOW 2001)の初日のキーノートに,オラクルのサーバ技術担当執行副社長,チャック・ロズワット氏が登場し,Oracle 9iが24時間×365日,ノンストップで稼動するアーキテクチャを備えた世界で唯一のデータベースであることや,その拡張性,セキュリティ機能の充実に向かうビジョンを明らかにした。


サン,TCO削減するワンストップソリューションとしてOracle9i RACを投入

サン・マイクロシステムズとオラクルは12月3日,Oracle OpenWorld 2001 San Franciscoで「Oracle9i Real Application Clusters Certified Configuration」をサンのプラットフォームに載せて提供すると発表した。Sun Fire 280RサーバとSun StorEdge T3 Arraysストレージの組み合わせに,Oracle9i RACがプリインストールされ,テスト済み,および最適化されたクラスタソリューションとして提供されるもの。Sun Cluster 3.0と完全に統合されているという。


デル,WindowsおよびLinuxでOracle9i RACを提供

デルコンピュータとオラクルは12月3日,Oracle OpenWorld 2001 San Franciscoで「Oracle9i Real Application Clusters Certified Configuration」をデルのサーバおよびストレージに載せて提供すると発表した。LinuxのほかWindowsも対象とし,Oracle9i RACがプリインストールされ,テスト済み,および最適化されたクラスタソリューションとして提供されるもの。


2001年12月4日

基調講演:

「Unbreakable」を武器にIBMを叩くエリソンCEO

Oracle OpenWorld 2001 San Franciscoでオラクルの総帥,ラリー・エリソンCEOの基調講演が行われた。言葉を巧みに操りながら聴衆をぐいぐいと引き込み,今回のテーマである「Unbreakable - Oracle」(不死身のオラクル)というメッセージで洗脳した。


ラリー・エリソンを怯ませた? プレスQ&Aセッション

12月4日,「Oracle OpenWorld 2001」2日目の基調講演でジョークを連発しながらライバル企業たちをなで斬りにしたオラクルのラリー・エリソンCEOは,その後のプレス向けQ&Aセッションでも大いに吠えた。


基調講演:

ストレージの巨人,EMC会長はディザスターリカバリーの大切さを説く

Oracle OpenWorld 2001 San Franciscoの2日目となる12月4日,EMCのマイケル・ラトガース会長が午前の基調講演に登場した。米国同時多発テロ以来,「人,ファシリティ,そして情報」を守ることに企業経営者たちの関心が集まっているとし,ディザスターリカバリーにも多くの時間を割いた。


特別講演:

華の消えたネットスケープの天才が語るインターネットの今後

12月4日,「Oracle OpenWorld 2001」の特別講演に,かつて「ネットスケープの天才」と呼ばれたマーク・アンドリーセン氏が登場した。同氏は現在,ホスティングやWebサイト管理サービスを提供する企業,ラウドクラウドの共同創設者兼会長を務めている。


アメリカズカップを狙うOracle Racing

12月4日,「Oracle OpenWorld 2001」の展示ブースで,ラリー・エリソンCEOみずから,オラクルがスポンサリングするヨットレースチーム「Oracle Racing」を紹介する機会が設けられた。


2001年12月5日

Life Sciences Day:

エリソンCEO,急成長するライフサイエンスに照準

オラクルはOracle OpenWorld 2001 San Francisco会期中の12月5日,「Life Sciences Day」を開催し,急成長が見込まれるライフサイエンス分野に本格的に取り組む姿勢を明らかにした。会場となったフェアモントホテルにはラリー・エリソンCEO以下,主だったエグゼクティブたちがズラリと顔をそろえた。


基調講演:

探し求めたOracle9i JDeveloperという聖杯

12月5日,「Oracle OpenWorld 2001」のキーノートに,オラクルの製品/サービスのマーケティングを担当するジェレミー・バートン上級副社長が登場し,同日発表されたJava統合開発環境「Oracle9i JDeveloper」(JDeveloper9i)を披露した。


基調講演:

IBMの3分の1の価格でフルな情報活用を実現するOracle9i

12月5日,「Oracle OpenWorld 2001」のキーノートに,オラクルの執行副社長,ソヘイブ・アバシ氏が登場。データという情報資産を本格的に活用することを考えた場合,「オラクルはIBMの提供するサービスよりトータルで3倍安い」と強調した。


基調講演:

ラトガース氏やアンドリーセン氏が変化の必要性を説く

12月4日,Oracle OpenWorld 2001 San Franciscoで,ストレージの巨人,EMC会長のマイケル・ラトガース氏と,ランドクラウドの共同創業者で会長のマーク・アンドリーセン氏が立て続けに講演を行った。


2001年12月6日

基調講演:

反IBM,反マイクロソフトで共闘するサンとオラクル

Oracle OpenWorld最終日の基調講演は,盟友サン・マイクロシステムズのスコット・マクネリCEOだ。Sun Fire 15KとOralce9i RACで企業にIBMメインフレームの代替案を提示したほか,AOLとアメックスの支持を得たLiberty Allianceについても多くの時間を割いた。サンとオラクルは,共通の敵,IBMとマイクロソフトに立ち向かうべくタッグを組む。


基調講演:

先端標準技術のサポートと最速のスピードをうたう9iAS

12月6日,「Oracle OpenWorld 2001」の最後のキーノートに,Oracle9i Application Server(9iAS)開発担当のトップ,トーマス・クリアン副社長が登場し,9iAS Release 2を公式に発表した。


統合情報アーキテクチャでインスタンスの壁を打ち破るOracle E-Business Suite 11i

「Oracle OpenWorld 2001」の実質的な最終日となった12月6日,アプリケーション分野でライバルとなる幾つかの企業も軒を連ねた展示会場がクローズするのを待っていたかのように,キーノート会場にアプリケーション開発担当執行副社長,ロン・ホール氏が登場し,「Oracle E-Business Suite 11i」のアーキテクチャの先進性をうたった。


オラクルは認定プログラムもスケーラブル,さらに認定対象者を拡大

今週オラクルは,Oracle OpenWorldで新しい認定プログラムを発表した。オラクル認定技術者を必要とする企業の期待にこたえるべく,下位に「Oracle Certified Associate」を設けて認定制度のすそ野を広げると同時に,OCPよりレベルの高い「Oracle Certified Master」を新設した。


Interview:

アウトソーシングビジネスにも乗り出し,IBMと競合するオラクル

「Oracle OpenWorld 2001」の仕切りでジョークを連発し,聴衆を大いに楽しませたのがマーク・ジャービスCMOだった。持ち前の軽口でわれわれがインタビュールームに入るや,いきなり鯉の話を持ち出してきた。そんな親しみやすい彼だが,オラクルのマーケティングを統括する責任者。「Unberakable」ブランドとアプリケーション戦略について話を聞いた。


Interview:

無料の聖杯で開発者を囲い込むオラクル

「Oracle9i JDeveloper」(JDeveloper9i)の発表は,「Oracle OpenWorld 2001」の目玉の1つとなった。凝ったキーノートでJDeveloper9iを聖杯になぞらえたジェレミー・バートン上級副社長は,担当する製品ラインでも,特にツール開発へのコミットが深いという。そこで,同氏にJDeveloper9iについて話を聞いた。


海外ニュース

オラクルのサポート獲得で,Itaniumの普及に弾み

オラクルのデータベースソフトがインテルのItaniumプロセッサに対応する。対応ソフトが不足しているために普及が進まなかったItaniumだが,オラクルのサポートを得られたことは同チップにとって大きな弾みになりそうだ。


ベンダー各社がオラクルプラットフォーム用のテストツールを発表

サンフランシスコで開催されるOracle OpenWorldカンファレンスにおいて,オラクルの「Oracle9i」向けのツールを開発しているパートナー各社が,同技術スイートに対する支持を発表する見込みだ。


アプリケーションサーバソフト市場にも木枯らしが吹く

Oracleのサポート獲得で,Itaniumの普及に弾み


基調講演:

クラスタリング技術を派手に宣伝するエリソンCEO

サンフランシスコで開かれている「Oracle OpenWorld 2001」は,2日目もド派手な宣伝攻勢が続いている。12月4日の基調講演に,オラクルの会長兼CEOのラリー・エリソン氏が登場,Oracle9iのクラスタリング機能を大々的に宣伝した。


その他

Oracle OpenWorldでオラクルが9i ASの機能強化版を発表へ

オラクルは今週のOracle OpenWorldで,9i Application Serverの次期版を発表するほか,「Unbreakable」キャンペーンを展開する。しかし,観測筋からは,「RAC」と呼ばれるクラスタ機能の導入率が低いため,それを売り込むための手段に過ぎないという冷ややかな声もある。


オラクル,新たなビジネスアプリ/データベースソフトお披露目へ

Oracle Open Worldで,オラクルは「Oracle 9i」のアップデート版やビジネスアプリケーションソフト「Oracle 11i eBusiness Suite」を披露する。