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ハイビジョン過渡期を乗り切るためのレコーダー「Rec-POT F」レビュー(7/7 ページ)

» 2005年10月28日 14時02分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 デジタルチューナー内蔵のビクター「LT-26LC60」でも、「メニュー」ボタンを押したり「再生」ボタンを押すと本機側の画面に切り替わる。「メニュー」を終了させたり、再生を停止しても放送波の表示には切り替わらないが、テレビ側でチャンネル操作をしたり、「放送波切換」ボタンを押せば放送波表示に切り替わる。AV入力端子にDVDレコーダーなどを接続した場合より、ずっとシームレスな使い勝手だ。

 またデジタルCATVユーザーには。ハイビジョン録画のための貴重なターゲットだ。たとえばデジタルチューナー内蔵レコーダーを導入しても、筆者の知る限りハイビジョン録画できるのはパススルーされた地上波デジタル放送のみになってしまう。本機ならケーブルチューナーがi.Link端子を持っていれば、デジタル放送3メディア全てを電子番組表から予約するだけで、ごく普通にハイビジョン録画できる。

 HD映像をそのまま保存できる次世代DVDメディア統一の行方が混沌とする中、できるだけ手軽にHD放送を録画しておき、将来的には次世代DVDにHDクオリティのまま保存したいと考えている人も興味をそそられるはずだ。本機をディスクモードで接続できるか、本機からD-VHSモードでダビングが行える次世代DVDレコーダーが登場すれば、本機に録画した番組をムーブして、HD映像のままディスクメディアに保存できるようになる。あと1年か2年、安心して購入できる次世代DVDレコーダーが登場するまでの「繋ぎ」としてのメリットは大きい。

 その反面、価格が250Gバイトモデルで5万円強と割高感が強いのは事実だ。この点に関してはアイ・オー・データ機器にはもう一頑張りしてほしいと思う。

 なお本機側の問題ではないが、これからケーブル放送に加入する、あるいはデジタルサービスに移行するといった場合、レンタルチューナーにi.Link端子が装備されているかどうかを良く確認した方がいい。レンタルチューナーとしてシェアの大きいパナソニック製品が、現行機種の4製品中、TZ-DCH500を除く3製品でi.link端子をサポートしていないからだ。

 ケーブル放送事業者によってはレンタルチューナーの交換に応じてくれる場合もあるようなので、ハイビジョン録画も考慮しているなら加入時や移行時に確認しておくべきだろう。本機に限らず、デジタルCATVの場合、ハイビジョン録画を行うには事実上、i.Link端子が必須となる。

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