ハリウッドの人気ジャンル、ディザスター(災厄)映画を長年に渡って引っ張ってきたローランド・エメリッヒ監督の最新作「2012」が3月19日にBlu-ray Disc化。
BD版にはスタンダード版DVDも収録。価格は3990円。これまでも「BD+DVD」セットとして20世紀フォックスやウォルト・ディズニー・スタジオが試みてきたが、すべて4000円後半でのリリースだったため、今回のソニー・ピクチャーズの3990円は最安値となる。
特典は「マヤ暦インタラクティブ・ゲーム」、「マヤ暦イントロダクション」、「ローランド・エメリッヒのビジョン」といったピンチャー・イン・ピクチャーのコンテンツ、未公開シーン集、もう1つのエンディング、メイキング・ドキュメンタリー集(世界の終わりの映像化/大作映画の巨匠:ローランド・エメリッヒ/世界の破滅を裏付ける科学/世界の終わりを体験した俳優たち)、ミュージック・ビデオ:アダム・ランバート“Time for Miracles”、BD-LIVE、予告編集、ローランド・エメリッヒとハロルド・クローサー(共同脚本)によるオーディオ・コメンタリーを収録している。封入特典は月刊ムー特別編集による8ページのブックレット。
かつての「ノストラダムスの大予言」さながらに噂されている2012年の人類滅亡説は、マヤ文明の暦が2012年12月21日で終わっていることに端を発している。研究者たちは大地震の発生、氷河期の到来などさまざまな説を主張。本作は、このマヤ文明にインスパイアされたものだ。
2009年、太陽系の惑星が直列し、太陽が活発化。地質学者のエイドリアン(キウェテル・イジョフォー)は、地球の核の温度が急上昇していることを知る。彼はアメリカ政府に2012年に地球が滅亡すると予告。これを受け、各国首脳陣は密かに脱出用の巨大船を建造する。2012年、売れない作家のジャクソン(ジョン・キューザック)は別れた妻の元で暮らす2人の子供を連れてイエローストーン国立公園にキャンプへ。そこで謎の男チャーリー(ウディ・ハレルソン)から地球終末の話を聞く。最初は半信半疑だったが、まさにその時、ロスで大地震が発生し……。
「インデペンデンス・デイ」ではホワイトハウスをぶっ壊し、「デイ・アフター・トゥモロー」では世界を氷結させ、壊し屋の異名をとるローランド・エメリッヒ監督。今回もさまざまな場所、いろいろな物を(楽しそうに)壊しまくっている。
マグニチュード10以上の大地震によってロスは街ごと海に沈み、イエローストーン公園は火山大噴火でのみ込まれ、リオデジャネイロのキリスト像といったモニュメントも崩壊、ヒマラヤには大津波が押し寄せる。なお、VFXを担当したのは特撮スタジオの名門、デジタル・ドメインだ。
「人物描写もウリ」というが、そのあたりの甘さはエメリッヒならでは。そもそもこの映画に人物描写やストーリーを求めるのはナンセンス。その分、映像の破壊力は文句なし。2012年の地球滅亡を信じるも、信じないも、あなた次第。とりあえず、これがラストのディザスター・ムービーと公言しているエメリッヒの入魂の大作を、できるだけ大画面&大音量で体感しよう。
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