まず、ベゼル部分が狭額縁化され、従来の5.3センチから3.6センチへと幅が狭くなった。アルミ製バータイプスタンドの高さも4.5センチから3.8センチと低くなり、全体の高さを抑えている。一方、背面は中央部にあった段差がなくなり、すっきりとした印象になった。これに伴い、重量も46V型で28.8キログラム(NX800)から21.1キログラム(HX820)と軽くなっている。
もう1つ注目したいのは、バータイプのアルミ製テーブルトップスタンドに2.1チャンネルのスピーカーが内蔵されたことだ。従来機では下向きのテレビ内蔵スピーカーから出た音を“前に回す”だけの仕組みだったが、音質面では決して良い評価は得られなかった。そこで今回は、メッシュ状の本体前面に30×100ミリの楕円(だえん)ウーファーと30ミリコーン型のツィーター、背面には70ミリコーン型のサブウーファーを搭載し、合計40ワットの内蔵アンプで駆動するアクティブタイプとした。ロスレス音声のデコードには対応していないものの、テレビ本体とHDMIケーブル(ARC対応)で接続するだけで、スピーカーの存在をまったく感じさせないまま、(本体スピーカーだけと比較して)劇的な音質アップが実現する。
なお、サウンドバータイプスタンドは別売オプションとなっているが、55V型用の「SU-B551S」で実売3万円前後、46V型用の「SU-B461S」が2万5000円前後、40V型用「SU-B401S」は2万円前後と実売価格は従来のバータイプスタンドからほぼ据え置き。量販店などでテレビ購入時に付与されるポイントで購入できるレベルに抑えた。
オプティコントラストパネルも変わった。オプティコントラストパネルは、前面ガラスと液晶パネルの間にあった空気層を廃し、代わりに独自の貼合樹脂を満たして“一体化”したもの。外光が空気層で乱反射することを防ぎ、また液晶パネルを通った光がまっすぐ外に出るというメリットがある。なにより画面がガラスの上に浮き出しているような独特の映像が気になっている人も多いことだろう。
新製品では、前面ガラスに特殊ガラスメーカーとして知られるコーニングの「ゴリラガラス」を採用し、0.7ミリという薄さを実現。ゴリラガラスは、携帯電話などに使われる強靱(きょうじん)なガラスで、その薄さがオプティコントラストパネルの特性を一層引き出している。
次回は複数枚超解像技術を採用した「X-Reality PRO」や3D、ネットワーク機能をチェックしていこう。
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