東芝が提案する「テレビまかせの視聴スタイル」とは、タイムシフトマシンや自動録画機能がHDDに蓄積したコンテンツを、ユーザーの好みやそのときの気分によって気ままに、好きなだけ視聴できるというもの。この「ざんまいプレイ」では、視聴中の番組をもとに、番組表情報から関連する番組をピックアップして同じような番組を紹介したり、普段必ず見ているような番組が新規に録画されたら教えてくれたりといった機能を持つ。
例えば、ゴルフ番組を見ているときにリモコンの「ざんまいプレイ」ボタンを押すと、画面右側にゴルフのレッスン番組や海外のゴルフ中継といった関連番組が並ぶ。これは、YouTubeなど動画配信サイトに近いアプローチだ。また、画面上部には「ほかにもこんな番組」という文字とアイコンから、関連番組や急上昇ワードから番組をチョイスできる。急上昇ワードは、テレビが持つ1週間ぶんの番組情報の中から急に増えた用語や人物をピックアップする仕組み。使い方としてはネットの「急上昇ワード」に近く、動画配信サイトの便利な部分を取り込んだといえそうだ。
ほかにも、視聴履歴のないオススメ番組を並べる「あなたへのおすすめ番組」や、興味のあるジャンルを自動的に検索してくれる「ジャンル専用リスト」、新番組だけをピックアップする機能も用意している。
ここまではEPGの番組情報を活用したもので、インターネット環境がなくても利用できる。しかしネットワークに接続し、同社のクラウドサービス「TimeOn」を活用すると、東芝製品ユーザーの録画予約状況から番組をピックアップする「みんなのおすすめ番組」のほか、番組メタデータ提供サービスを使って見たいシーンをダイレクトに再生する「みどころシーン再生」などが利用できる。
ざんまいプレイのメニュー画面で、カラーボタンのグリーンを押すと「みどころシーン再生」へ移行。入力したキーワードなどから番組をまたいで関連するシーンをピックアップしてくれるため、例えば好きなアーティストの名前を入れておけば、アーティストが登場する部分だけを連続して視聴できる仕組みだ。従来のキーワード自動録画では、早送りなどで登場シーンを探すといった手間もあったが、みどころシーン再生なら必要なし。一歩進んだ視聴スタイルといえそうだ。
このほか、クラウドを利用した「カレンダー」(録画/視聴予約表示)や家族との伝言に使える「伝言ボード」、写真のアップロードやメッセージの書き込みが可能な「クラウドアルバム」など、多彩なサービスを提供する予定。さらにAndroidタブレットでクラウドサービスを利用できるコンパニオンアプリ「RZクラウド」「RZ番組ナビ」が提供される。
クラウドサービスであれば、サーバ側の変更やアプリの追加によって後からでも機能を追加できるメリットがある。東芝では今後、友達からのおすすめシーンを紹介する機能、視聴中に「気になる!」ボタンを押したシーンだけを再生するプレイリストのような機能、さらに“今週の瞬間視聴率トップ30”といった機能追加を予定しているという。「クラウドがあれば、製品の発売後でも機能を追加できる。Z7/J7シリーズは、購入した後も進化を続けるテレビだ」(同社)
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