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iPhone 5でも使用可能、高品位志向で多機能なソニーの初ポタアン──ソニー「PHA-1」野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review(2/2 ページ)

» 2012年10月31日 17時00分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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iPod touchもウォークマンも、サウンド感はかなり変わる

 では視聴しよう。

photophoto 試聴ヘッドフォンはSHURE「SRH1840」、ソニー「MDR-1R」を使用した

 iOS機器は第3世代iPod touchを使用し、iOS(iPod/iPhone/iPad)機器接続端子(USB A端子)と接続する。こちら、標準のヘッドフォン出力との差はもちろんのこと、アナログ音声のDockコネクタ出力に数段勝るクオリティの高いサウンドになった(一応、iPhoneやiPodの同端子接続時は上限48kHz/16ビットとなる)。元気のよさはそのままに、解像度感とクリアさが高まったようなイメージだ。iPhoneでももちろんいい音で楽しみたい。せっかく購入した高級ヘッドフォン/イヤフォンの実力を大いに発揮させたいという人に「おぉ、かなり変わったぞ」と思ってもらえる実力がある。

photo ウォークマンX1000シリーズ

 それにも増して驚いたのが、ウォークマンNWシリーズ(視聴はウォークマンX1000シリーズで実施)との相性のよさだ。そもそもiPhone/iOS機器ははデジタル接続できるのに、ソニー製機器同士なのにアナログ接続にとどまっていることに不満がないわけではなかったが、そのサウンドを聞いて認識を改めた。

 まず解像度感がすばらしくよくなり、表現もていねいに細部まで漏らさず再現する質感の高いサウンドに変わった。SN感もなかなかだし、ダイナミックレンジの犠牲もわずか。逆に、高域の鋭さや堅さが多少和らいで、なんというか“いい塩梅”になっていた。同じ音源を聞く限り、デジタル接続の第3世代iPod touchよりも、アナログ接続のウォークマンX1000の方があきらかに上と感じる。X1000シリーズは比較的音質にこだわりをもつ人に好まれたシリーズだが、登場より数年、そろそろ買い換え・手放しを想定している人はちょっとだけ待ってほしい。この組み合わせはなかなか魅力的である。




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 PHA-1は、iOS機器とデジタル接続できること、そしてハイクラス志向の層に向く心地よい仕様・製品コンセプトの魅力もさることながら、ウォークマンとの相性という点でも魅力が大いにある。なお、筆者環境においてLightningコネクタを搭載するiPhone 5でも動作を確認できた。

 このため、標準品では不満なので高品位志向のイヤフォンを買おうと思っている人、さらにそんなイヤフォン/ヘッドフォンを買ったがそれでもガマンできない人、そして96kHz/24ビット対応USB DACとしても使えるのでPCオーディオ機器の機器追加・ステップアップを考えている人──などなど、かなり幅広いポータブルオーディオ利用者/PCオーディオファンに勧められる。多くの人から注目を集めているのがよく分かる、音質も使い勝手も高くバランスが取れている製品だ。


音質評価(ウォークマンNW-X1060と接続) ソニー「PHA-1」
解像度感 (粗い−−−○−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)

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試聴曲

  • Marcus Miller「Jean Pierre/FREE」
  • 小曽根真「ドゥムカ(あるべきもなく)/Road to Chopin」
  • 上原ひろみ「voice/voice」
  • 新居昭乃「きれいな感情/sora no uta」
  • santana「Whole Lotta Love/Guitar Heaven: The Greatest Guitar Classics of All Time」



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