この秋、懐かしいFM情報誌「FMレコパル」(小学館)が、創刊40周年を記念して1号限りの復活を果たす。10月3日には都内のイベントスペースで「『FMレコパル』復刊 感謝祭」が催され、デビュー40周年を迎えたシンガー・ソングライターの大貫妙子さんや音楽評論家の天辰安文さんも駆けつけた。
「FMレコパル」が誕生したのは1974年。音楽配信はおろか、CDさえも登場していない時代で、主な音楽ソースはアナログレコードとFMラジオ放送。高価なレコードなど滅多に購入できない若い音楽ファンたちは、雑誌に掲載された番組表とにらめっこしながらお目当てのアーティストや曲をチェックし、カセットテープに録音していた。
このエアチェック文化ともにオーディオブームが起こり、FMレコパルは一躍人気雑誌となる。レコパル=“音の仲間たち”という雑誌のコンセプトに加え、イタリア人イラストレーター・マルディロ氏の描く表紙も人気を集めた。
その後、音楽やオーディオ機器を取り巻く環境は大きく変化し、FMレコパルは1995年に休刊となる。しかし17年が経過した今年、小学館ライフスタイル誌編集局の宮澤明洋編集長は“オーディオ復活”の空気を感じてFMレコパルの復刊を企画したという。「最近のヘッドフォン、ハイレゾ音源の流行でオーディオが再び注目を集めている。先日の“Technics”ブランドの復活などもあり、(FMレコパルの復活には)良い時期だと思った」(宮澤氏)。
宮澤氏によると、2014年版「FMレコパル」は、主に2つのパートで構成されるという。1つは、かつての名機たちとマルディロ氏のイラストでオーディオの歴史を振り返るパート。そして、最新のハイレゾ音源や対応機器、さらにアナログカセットテープをデジタル化して保存する方法などを紹介するパートだ。価格は680円で、11月6日に発売される予定になっている。
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