「Android TV」を搭載するGoogleのセットトップボックス(STB)型メディアプレイヤー「Nexus Player」が2月27日に発売される。Google Playアジア太平洋地域統括副社長のクリス・ヤーガ氏は、「これまでGoogleは、ウェアラブル、自動車連携などAndroid OSでさまざまな試みを行ってきた。Android TVはその1つ。スマホやタブレットの小さな画面で見ていたコンテンツを、テレビの美しい大画面でシームレスに体験できる」とNexus Playerを紹介した。
具体的には、スマホやタブレットで見た映像の続きをテレビで見たり、「Chromecast」のようにAndroid端末内の写真や映像をそのままテレビに映したりできる。さらに、テレビとHDMI接続するか、無線LAN接続するだけで利用できるシンプルさも強調した。「Android OS搭載端末が世界で10億台を突破するほど、このOSは巨大プラットフォームに成長した。開発者向けのTV APIやTV SDKも公開するため、今後ますますコンテンツが充実していくだろう」とAndroid TVの強みを説明した。
メニュー画面や一部のゲームは標準で付属するリモートコントローラーで操作するが、ワイモバイルのエリック・ガン社長は探したいコンテンツを音声で検索できる音声検索機能の利便性を強調した。リモコンにはマイクが内蔵されており、上部のマイクボタンを押してからマイクに向かって話しかけると関連するYouTubeの動画やアプリなどが表示される。
Nexus Player向けの動画配信サービスでは、「Hulu」「Video Market」、「Hot Pepper Beauty」の人気コンテンツ「ヘアスタイルカタログ」、レシピ動画が閲覧できる「料理サプリ」などの対応がアナウンスされていたが、今回新たに、5万以上の映画やドラマ、音楽ライブなどを配信する「GYAO!」、映画、ドラマからドキュメンタリー、バラエティを幅広いコンテンツをラインアップする「U-NEXT」とのコンテンツ提携も発表。今後もコンテンツパートナーを順次増やす予定だ。国内ドラマやアニメなど、日本市場向けコンテンツの充実が、広く普及する上でカギになりそうだ。
GYAO!は、Android TV向けに最適化したアプリを3月上旬にリリースする。U-NEXTも5月末にはNexus Playerに対応する予定だ。ワイモバイルとU-NEXTは、共同プロモーションとして会員登録者向けの30日間無料トライアル特典や、2100円分の映像を楽しめるポイントをプレゼントするキャンペーンも実施するという。
Nexus PlayerはAndroid向けに提供されているゲームをテレビでプレイできるのも特徴で、バンダイナムコゲームスの3D対戦格闘ゲーム「ソウルキャリバー」や、スクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY III」、SNKプレイモアの2D対戦格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS'98」など、日本でも人気の作品が楽しめる。格闘ゲームなどを本格的に遊びたい人に向け、別売りのゲームコントローラー(4980円、税別、以下同)も用意した。発表会にはゲストでお笑い芸人のじゅんいちダビッドソンさんがサッカーの本田圭佑選手の姿で登場。サッカートークを交えてソウルキャリバーをプレイし、会場をにぎわせた。
Nexus Playerの価格は1万2800円で、2月27日に全国のワイモバイル、ソフトバンク製品の取り扱い店で販売を開始する。Google Playでの発売は3月10日を予定している。ワイモバイルは番号ポータビリティ(MNP)を利用して「Nexus 6」を購入したユーザーを対象に、ソフトバンクは「AQUOS CRYSTAL」に機種変更したユーザーを対象にNexus Playerをプレゼントするキャンペーンを同日よりスタート。また、Nexus Playerの全購入者を対象に、Google Playで利用できるクーポン2000円分をプレゼントする「Nexus Playerをはじめようキャンペーン」も合わせて実施する。
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