7月18日〜9月27日に六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリーで開催される「機動戦士ガンダム展」。開催前日に実施されたプレス向け内覧会で体験したガンダム展の魅力を一足先にお届けしよう。
イベントにはサンライズゼネラルマネージャーの佐々木新氏やアニメ「機動戦士ガンダム」でアムロ・レイ役を務めた古谷徹さんが出席した。
1979年のアニメ放送から35周年を迎え、いまだに衰えを知らない人気を見せる同作品の魅力について、古谷さんは「社会の縮図とも言うべきリアルな戦争のストーリーは、人類の永遠の課題を描いている。モビルスーツも登場人物たちも魅力的で、巨匠たちが作り出した素晴らしい作品であり、多くの人に支持されている」と語った。
佐々木氏も「富野由悠季監督の発想力や、古谷さんを始めとする声優の方たちの声の力など、何拍子もそろったクオリティの高い作品だ」と胸を張る。
機動戦士ガンダム展では、1000点を超える原画などの制作資料や会場限定の映像が公開されるほか、ガンダム展限定のガンプラを含む物販スペースを設置するなど、ガンダムファンでなくとも心奪われる魅力的な空間になっている。
作中に登場する宇宙戦艦「ホワイトベース」のメインブリッジを模したシアターでは、アニメ第5話の「大気圏突入」を再現したシーンを戦艦内の視点から体験可能。
艦長のブライト・ノアや、乗員のミライ・ヤシマ、セイラ・マスなどが艦内に登場するほか、戦艦の窓ごしに主人公のアムロ・レイが操るガンダムと、ジオン軍のシャア・アズナブルが搭乗するシャア専用ザクの戦いが繰り広げられる。約5分の臨場感たっぷりな映像となっている。
シアターを抜けると、「メインキング・オブ・ガンダム」と称するスペースが続く。ここでは、アニメ「機動戦士ガンダム」の制作に使われた資料約1000点を展示。
ガンダムファンにはおなじみのアニメーション・ディレクター安彦良和氏の原画や、メカニック・デザイン担当の大河原邦男氏による初期設定資料、美術監督の故・中村光毅氏による美術設定資料など、ファン垂ぜんの資料がずらりと並ぶ。
初期資料を良く見ると、アムロ・レイが「本郷 東(ホンゴウアズマ)」という名前になっていたり、ほかのキャラクターも完成した作品とはまったく異なる名前を付けられていたりと、試行錯誤のあとがうかがえる。
美術設定資料を展示するスペースでは、天井にも注目したい。地球やスペース・コロニー、宇宙要塞(ようさい)「ア・バオア・クー」などの位置関係を再現した宇宙空間が広がっている。
また、当時富野由悠季監督が使っていたというデスクも完全再現。机の回りには設定資料やメモなどが並ぶ。椅子に掛かっているジャケットは富野監督の私物だという。
シャア専用ザクや「黒い三連星」など、主要なモビルスーツはジオラマで劇中シーンを再現した。なお、モビルスーツの設定資料などが並ぶ空間には、アニメ「機動戦士ガンダム」の最終決戦で失ったガンダムの首が「ア・バオバ・クー」に落下したという設定で巨大なガンダムの頭部を展示している。
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