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ティアック、アナログターンテーブルの最上位モデル「TN-570」を発表――和紙を使ったターンテーブルシートも人造大理石の高級感

» 2016年01月27日 21時46分 公開
[ITmedia]

 ティアックは1月27日、アナログターンテーブルの最上位モデルとなる「TN-570」を発表した。あわせて帯電しにくい和紙製のターンテーブルシート「TA-TS30UN」もリリース。いずれも2月上旬から販売する。

「TN-570」

 年初の「2016 CES」に出品された、ベルトドライブ式のターンテーブル。人造大理石と高密度MDFの2層構造キャビネットは、固有振動数の異なる素材を組み合わせて共振を抑制するというもの。厚さ16mmのアクリル製プラッターもあわせ、高い安定性と制振性を確保した。

ダストカバーも付属する

 またティアックとしては初めて回転数自動調整機構(PRS3)を搭載。プラッターの回転軸直下に取り付けられたエンコーダーの回転を光学センサーで読み取り、モーターの回転を制御する。これにより、「ワウ・フラッターは0.1%以下、回転数偏差は±1.2%という、重量級のベルトドライブ方式やダイレクトドライブ方式のターンテーブルに匹敵する高い回転精度を実現した」(同社)

 S字トーンアームには、カーボン製ヘッドシェルとオーディオテクニカ製「AT100E」相当のMM型カートリッジを装着。線材にはPC-Triple C導体を採用した。MM型カートリッジ対応のフォノイコライザーアンプも内蔵しており、接続するアンプを選ばない。

背面端子。アナログ出力のほか、角形光デジタル出力、USB端子を装備

 アナログ・デジタルコンバーターを内蔵している点も特徴だ。背面の角形光デジタル端子からは最大192kHz/24bitのデジタル音声信号を出力できるほか、USB端子から最大48kHz/16bitの出力が可能。PCを使ってアナログ盤をデジタル化したり、手持ちのDACで音の違いを楽しんだりといった使い方ができる。

 「レコード鑑賞の楽しみを追求するだけでなく、デジタルアーカイブを作成するなど、アナログとデジタルを融合させたハイブリッドなオーディオの楽しきを提案するターンテーブル」(同社)

 本体サイズは、430(幅)×131.5(高さ)×355(奥行き)mm(ダストカバー装着時)。重量は約9キログラム。

 価格はオープンプライスだが、直販サイト「ONKYO DIRECT」での販売価格は税込み12万円となっている。

雲流紙で帯電防止

 同時発売の「TA-TS30UN」は、和紙で作られたターンテーブルシートだ。通常、ターンテーブルシートにはシリコンゴムやフェルト、コルクなどが使用されるが、ティアックではさまざまな素材を比較検討し、帯電しにくくデザイン性も高い和紙に着目したという。

 芯材となるストーンペーパーの両面に、独特の繊維パターンが美しい「雲流紙」を貼り合わせた3層構造により、ターンテーブルシートとして十分な重さと平面性を確保した。片面は白色、反対面は明灰色となっているが、リバーシブルで使うことができる。

「和紙」と大きく書かれたパッケージ(写真は米ラスベガスで開催されたCES 2106で撮影したもの)

 価格はオープン。直販サイト「ONKYO DIRECT」での販売価格は税込み4000円。なお、「TN-570」には「TA-TS30UN」が付属する。

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